海外旅行保険は必要?クレジットカード付帯保険で十分な旅と、別の保険が必要な長期滞在【2026年版】

海外旅行の準備で、毎回ちょっと悩むのが保険です。

僕は90日以内の旅行なら、ANAアメックス・ゴールドで航空券を買って、カードの付帯保険だけで旅してきました。

カードの保険が使える期間の旅行なら、別の旅行保険はいらない。旅行保険が必要になるのは、それより長い滞在のとき。これが僕の考えです。

ただ、カードの保険はここ数年で改定が続いています。この記事では、カードの保険の条件と上限、医療費の実際の事例、長期滞在のときの考え方を、公式サイトで確認した今の情報でまとめます。

結論から

  1. 90日以内ならカードの保険で旅する旅費をそのカードで払い、家族の分の治療費用の上限も見ておく
  2. 見るのは治療費用と救援者費用高額になるのは、アメリカ・ハワイなどで入院と医療搬送が重なったとき
  3. 90日を超えるなら長期の保険に入るカードの保険は使えない。ネット型ならキャッシュレス診療があるかを見る

この記事でわかること

  • 海外旅行保険でいちばん大事な「治療費用」と、実際の高額事例
  • 別の旅行保険が必要になるのはどんなときか
  • 自動付帯と利用付帯の違い、家族の分の注意点
  • 90日を超える旅行で、ネット型の保険を選ぶときに見るところ

海外旅行保険でいちばん大事なのは「治療費用」

この章のポイント見るのは死亡の金額より治療・救援費用。高額の事例はカードの上限を大きく超える

海外旅行保険と一口に言っても、補償の項目はいくつもあります。全部を覚える必要はありませんが、どこを見ればいいかは知っておくと判断が早いです。

補償の項目は6つ。まず見るのは治療と救援

カード付帯保険でも、ネットで入る保険でも、だいたい次の項目に分かれています。

項目どんなときに使うか
傷害治療費用旅行中のケガで病院にかかったとき
疾病治療費用旅行中に病気になって病院にかかったとき
救援者費用入院して家族が駆けつけるとき、日本へ医療搬送するときなど
賠償責任他人にケガをさせた、ホテルの備品を壊したとき
携行品損害カメラやスマートフォンが盗まれた・壊れたとき(カードによっては付いていない)
傷害死亡・後遺障害事故で亡くなった、後遺障害が残ったとき

カードの案内でいちばん大きく書かれているのは「死亡・後遺障害 最高1億円」のような金額です。

でも、実際によく使われて、金額が大きくなりやすいのは治療費用と救援者費用です。カードの保険を比べるときは、ここの金額から見るのがおすすめです。

高額になるのは、入院と医療搬送が重なったとき

ジェイアイ傷害火災(t@bihoの保険会社)は、毎年、海外旅行保険の事故データを公開しています。2025年度は、加入者の22人に1人(4.5%)が何かしらの事故で保険を使ったそうです。

同じページに、支払った金額が大きかった事例のトップ5が載っています。カード付帯保険の治療費用とならべると、こうなります。

高額だった事例とカードの治療費用(万円)

ハワイ
炎症性疾患で約3週間入院・医療搬送
2,530
ハワイ
足の骨折で約1か月入院
2,530
オーストラリア
脳疾患で約3週間入院・医療搬送
1,000
アメリカ
消化器疾患で数日間入院
860
ANAアメックス・ゴールド
(本会員)
300
エポスカード
(疾病治療)
270
ANAアメックス
(一般カード)
100

保険会社が支払った額(治療・救援費用など)カードの治療費用の上限

出典:ジェイアイ傷害火災「2025年度海外旅行保険事故データ」(2026年10月時点)、アメックス公式(2026年10月時点)、エポスカード公式(2026年10月時点)

ちなみにジェイアイは「カード付帯保険の治療費用は300万円前後が多いので、300万円以上の事例を載せている」と書いています。つまり、ここに出てくるのは、カードの治療費用の上限を超える金額の事例です。

外務省の「海外邦人事件簿」にも、ハワイのICUで治療を受けて医療費が3,800万円になった例が紹介されています(2011年12月14日掲載の記事)。

どの事例も、アメリカ・ハワイ・オーストラリアでの入院と、家族の駆けつけや医療搬送が重なっています。カードの治療費用の上限は、こうした数字と一緒に知っておくといいと思います。

日本の健康保険(海外療養費)だけでは足りない

「日本の健康保険があるから大丈夫」と思う人もいるかもしれません。たしかに海外でかかった医療費も、あとから一部戻ってくる「海外療養費」という制度があります。

項目海外療養費(協会けんぽの場合)
対象海外旅行中・赴任中の急な病気やけがで、やむを得ず現地で受診した場合
対象の治療日本国内で保険診療として認められている医療行為のみ(美容整形・インプラント等は対象外)
戻ってくる額日本国内で同じ傷病を治療した場合の費用を基準(実際の支払額が低ければその額)から自己負担相当額を控除
申請の期限支払日の翌日から2年で時効

出典:協会けんぽ公式(2026年10月時点)

ポイントは、現地ではいったん全額を自分で払うことと、戻ってくるのは「日本で同じ治療を受けた場合」を基準にした額だということです。

協会けんぽも、実際に払った額より大幅に少なくなることがあると書いています。海外療養費はあくまで最後の助けで、旅行保険の代わりにはならないと思います。

別の旅行保険がいるかどうかは、まず旅行の期間で決まる

この章のポイント90日以内ならカードの保険で旅する。使えないケースと家族の上限は確認しておく

僕がいちばん最初に見るのは、旅行の期間です。カードの補償期間は、出国から最長90日間(3ヵ月)が一般的です。

旅行は90日以内?カードの補償期間の中かどうか
はい旅費をカードで払って、カードの保険で旅する
いいえ(長期滞在)カードの保険は使えないので、長期に対応した保険に入る

カードの保険が使える期間なら、別の保険には入っていない

僕は、カードの保険が使える期間の旅行で、別に旅行保険に入ったことはありません。

カードの補償期間の旅行なら、別の旅行保険はいらないというのが僕の考えです。そのかわり、保険がきちんと付く条件と、上限の数字は確認しておきます。

カードの保険が使えない・付かないケースは知っておく

カードを持っていても、保険が使えない場合があります。

ケースどうなるか
90日を超えるカードの補償期間の外になり、保険は使えない
旅費をそのカードで払っていない利用付帯のカードは、そもそも保険が付かない
家族の旅費を別に払った家族の分の保険が付かないカードがある(アメックスなど)
保険が終わったカード改定で旅行保険がなくなったカードもある

治療費用の上限も、カードや家族の立場で違います。ANAアメックス・ゴールドなら本会員は300万円ですが、カードを持たない家族は200万円、一般のANAアメックスは100万円です(アメックス公式(2026年10月時点))。

家族旅行なら、本会員の金額だけでなく、一緒に行く家族の金額まで一度見ておくと安心です。

自動付帯と利用付帯の違い

この章のポイント今は利用付帯がふつうで条件はカードごとに違う。家族の分の旅費も同じカードで払う

カードの保険には、持っているだけで付く「自動付帯」と、旅費を払って初めて付く「利用付帯」があります。

種類保険が付く条件
自動付帯カードを持っているだけで適用
利用付帯旅費(航空券・ツアー代金等)を当該カードで支払うことが条件

出典:三井住友カード公式(2026年10月時点)

今は利用付帯がふつう。条件はカードごとに違う

ここ数年で、自動付帯から利用付帯に切り替えるカードが続きました。年会費無料のカードで自動付帯のものは、ほとんど見かけなくなっています。

しかも、利用付帯の条件はカードごとに少しずつ違います。たとえば三井住友カードは、2025-10-16以降出発の旅行から、日本出国後のカード決済条件を廃止としました。

「航空券を払ったカードなら大丈夫」と思い込まず、出発前に自分のカードの条件を一度読んでおくのが確実です。どのカードがどちらなのかは「海外旅行保険が自動付帯のクレジットカード【2026年版】」にまとめています。

家族の分も、同じカードで払う

家族旅行で気をつけたいのが、家族の分の支払いです。アメックスの場合、公式に「家族分の海外旅行傷害保険も対象にするには、家族分の旅行代金も対象カードで決済する必要がある」と書かれています。

僕のやり方

僕は、家族分の航空券やツアー代金も、まとめてANAアメックス・ゴールドで払っています。マイルも1枚に集まるので、保険の条件を満たすことと、マイルを貯めることが同時にできています。

別に入るなら、ネット型の海外旅行保険

この章のポイント治療費用の上限とキャッシュレス診療を見る。無制限にすると保険料はほぼ倍

90日を超える旅行や、カードの保険が付かない旅行では、別に海外旅行保険に入ることになります。ネットで入れる保険なら、出発前にスマートフォンから申し込めます。

見るのは「治療費用の上限」と「キャッシュレス診療」

主なネット型の保険を、治療費用の上限と申し込める期間でならべるとこうなります。

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保険治療費用の上限申し込める期間気をつけたいこと
t@bihoたびほ5,000万円まで出発日の3か月前から出発日当日の自宅出発前まで無制限は「プライム」のほう
t@bihoプライムt@bihoプライムは治療・救援総合費用を無制限にできる同上保険料はたびほより高い
たびとも治療費用1,000万円〜(P3は治療費用無制限)出発の90日前から出発日当日(日本出国の航空機搭乗前)まで提携医療機関でキャッシュレス診療あり
off!(損保ジャパン)プランによる出発日の45日前から出発日当日の自宅出発前まで旅行は31日まで。家族まとめての契約不可

出典:t@biho公式(2026年10月時点)、エイチ・エス損保公式(2026年10月時点)、損保ジャパン公式(2026年10月時点)

もうひとつ大事なのが、キャッシュレス診療です。提携している病院なら、窓口で大きな金額を立て替えずに治療を受けられます。

何百万円もの治療費を自分のカードで立て替えるのは現実的ではないので、キャッシュレス診療があるかは必ず見ておきたいところです。

「無制限」にすると保険料はほぼ倍になる

以前は「無制限にしても数百円しか変わらない」と書いていましたが、調べ直すと、そこまで安くはありませんでした。アメリカ7日間(18〜49歳)の例です。

アメリカ7日間の保険料(円)

たびほ
(治療・救援5,000万円まで)
3,640
t@bihoプライム
(無制限)
7,460

出典:t@biho公式(アメリカの保険料)(2026年10月時点)

ジェイアイの実例には、アメリカで9,335万円かかったケースも出ています。無制限にするかどうかは、保険料の差と、こうした事例を見て決めることになります。

カードの保険とネット保険の両方があるとき

カードの保険がある人がネット保険にも入った場合、複数の保険があるときの扱いは、一般的に次のようになっています。

複数の保険があるとき

傷害死亡・後遺障害は合算されず、最も高い保険金額を限度に各保険から按分(一般的)。治療費用のような実費の補償をどう分けるかは、カードや保険会社の規定で確認してください(三井住友カード公式(2026年10月時点))。

ちなみに、t@bihoたびほのように補償項目ごとに金額を選べる保険もあります。各社の治療費用の上限・期間の上限・保険料の例は「海外旅行保険の比較と選び方」で比べています。

90日を超えるなら、カードの保険は使えない

この章のポイント長期の滞在は、最初から長期に対応した保険を選ぶ

留学やワーキングホリデー、海外への移住のように長く滞在するときは、話が変わります。

カードの保険は補償期間を過ぎると何も付かないので、長期の滞在は、最初から長期に対応した保険を選びます。

僕のやり方

今はフランスに家族で暮らしているので、長期滞在の保険としてt@bihoたびほに入っています。日本とヨーロッパの保険会社を比べて、いちばん安く入れたのがたびほでした。

90日以内の旅行は、カードの保険で旅する。それを超える長期の滞在だけ、旅行保険に入る。僕はこの分け方がいちばんシンプルだと思っています。

なお、旅行保険は旅行中の病気やケガのためのものです。出発前に子どもが熱を出して旅行をやめたときのキャンセル料は、ふつうは対象になりません。そちらは「旅行キャンセル保険とは」にまとめました。

出発前に確認したいチェックリスト

  • 旅行の期間が、カードの補償期間の中に入っている
  • 航空券やツアー代金を、保険が付くカードで払った
  • 家族の分の旅費も、同じカードで払った
  • 本会員と家族、それぞれの治療費用の上限を確認した
  • 90日を超えるなら、長期に対応した保険に入った
  • 別に入る保険は、キャッシュレス診療があるか確認した

よくある質問

クレジットカードの保険があれば、海外旅行保険は入らなくていいですか?

僕は、カードの補償期間(出国から最長90日間(3ヵ月)が一般的)の旅行なら、別の旅行保険はいらないと考えています。旅費をそのカードで払うなどの条件と、家族の分の治療費用の上限は確認しておいてください。90日を超える滞在では、別の保険が必要です。

カードの保険は何日まで使えますか?

出国から最長90日間(3ヵ月)が一般的です。期間はカードごとに決まっているので、規定で確認してください。

日本の健康保険は海外でも使えますか?

「海外療養費」として、あとから一部が戻ってきます。ただ、現地ではいったん全額を払う必要があり、戻ってくる額は日本国内で同じ傷病を治療した場合の費用を基準(実際の支払額が低ければその額)から自己負担相当額を控除です。実際に払った額より大幅に少なくなることがあります。

治療費用が無制限の保険はどれですか?

t@bihoなら「t@bihoプライム」(t@bihoプライムは治療・救援総合費用を無制限にできる)、たびともならP3(治療費用無制限)です。通常のt@bihoたびほは5,000万円までです。

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