子どもの英語と旅|掛け流し・英語スクール・多読を続けてきた我が家の例
僕ら夫婦は特に留学の経験がありません。
フランスに移ったときの英語は日常会話くらいで、フランス語はほぼゼロでした。家の中の言葉は今も日本語で、娘の母語も日本語です。
それでも娘は日本にいたころから英語の本を読み続けてきました。2026年10月にはハリー・ポッターの第1巻(英国版)を読み終えたところです。
この記事では我が家が続けてきた英語の掛け流し・英語スクール・多読の順番と、参考にした本、娘が実際に読んできた本をまとめます。
書いているのは家庭で残してきた記録で、テストで測った英語力ではありません。子どもによって合うやり方は違うので、ひとつの例として読んでもらえたらと思います。
この記事でわかること
- 親が英語を教えずに続けてきた、我が家の英語の順番
- 参考にした本と多読で本を進めていく流れ
- 娘が読んできた本の年表と、「読める本」と「好きな本」の違い
- 英語スクール・オンライン英会話・多読の役割の違い
我が家の英語は「聞く → 通う → 読む」の順だった
先に全体の流れを図にしておきます。特別なことをしたというより、その時期にできることを足していった形です。
0〜4歳は英語で語りかけず、音を流していただけ
0〜4歳のあいだ僕らは英語で娘に語りかけることはしていません。
やっていたのは英語の音声の掛け流しです。Peppa Pig などの英語のアニメを家でBGMのように流していました。
娘が大きくなったときに海外で暮らすこともあるかもしれない。そう考えて小さいころから英語に触れる時間だけは作っておきたかったんです。3歳のころの様子は「3歳娘の英語教育について」に残しています。
4歳から英語スクールへ
4歳からは英語スクールに通い始めました。
そのあと英語教室は2か所に通い、1つ目は2024年春、2つ目は2025年夏にやめています。今は教室には通わず家での読書が中心です。
家での英語は多読が中心で音読も少し
家での英語はずっと多読が中心です。たくさんの本を読んで、英語に触れる量を増やしていくやり方ですね。
そこに音読も足しています。音読には、Magic Tree House や、アニメの Bluey・Peppa Pig などを使ってきました。
我が家のやり方
親が英語の先生役をしたことはありません。僕らがしてきたのは、英語の音と本がいつも近くにある状態を作ることです。
参考にした本と多読の進め方
船津徹さんの『世界で活躍する子の英語力の育て方』
多読の進め方で参考にしたのは、船津徹さんの『世界で活躍する子の〈英語力〉の育て方』(大和書房)です。家庭で読む力を中心に英語を育てていく考え方が書かれています。
僕はこの本の手順を続けてきた先に、ハリー・ポッターを読めるところまで来たと受け止めています。2025年12月には新版も出ています。
本は4つの段階で進めていく
僕が参考にしている流れはこの4段階です。
- Early Readers1ページに短い文が少しだけの絵が中心の本
- Readers文が増えて話の筋を追えるようになる本
- Chapter Books章に分かれた読み物。絵が減り、1冊が長くなる
- Harry Potterひとつの目標として置いている長編
この中で時間がかかったのは、3つ目のチャプターブックの時期です。僕の整理ではチャプターブックを読んでいた期間は約1年半でした。
どれくらいの期間がかかるかは、子どもによってかなり違うと思います。我が家の1年半もひとつの例として見てください。
娘が読んできた本の年表
2024年春を起点に季節ごとの代表的な本を並べました。2024年度、娘は小学1年生です。
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| 時期 | 読んでいた本・できごと |
|---|---|
| 2024年春 | 年表の起点。1つ目の英語教室をやめる |
| 2024年夏 | ORT(Oxford Reading Tree)など、初級の本をたくさん読む |
| 2024年秋 | The Princess in Black |
| 2024年冬 | Fancy Nancy |
| 2025年夏 | 2つ目の英語教室をやめる |
| 2025年秋 | Magic Tree House。読書アプリも使ってたくさんの本を読む |
| 2025年冬 | Rainbow Magic |
| 2026年春 | Roald Dahl の作品に広がる |
| 2026年夏 | Little Women、A Little Princess など |
| 2026年9月 | Wingbearer、Wingborn、The Pirate and the Porcelain Girl |
| 2026年10月 | Harry Potter and the Philosopher’s Stone(英国版の第1巻)を読み終える |
家庭の記録から。起点の2024年春は、チャプターブックを読み始めた日という意味ではありません。
Roald Dahl は、Matilda、Charlie and the Chocolate Factory、The BFG、The Witches、Fantastic Mr Fox など、かなりの数を読んでいます。
「読める本」と「好きな本」は別
年表を見るとハリー・ポッターがゴールのように見えるかもしれません。
でも娘にとってハリー・ポッターは特別に好きな作品というわけではないようです。全7巻のペーパーバックはそろえましたが、読み終えたのは第1巻だけです。
好きなのは、Little Women や A Little Princess。Charlie and the Chocolate Factory は、英語で10回ほど読み返しています。
どこまで難しい本を読めるかと、どの本が好きかは、分けて見たほうがいいと思っています。同じ本を何度も楽しめるのも読書のいいところですね。
年表に出てきた本のうち、シリーズの最初の1冊を置いておきます。
| 年表の時期 | 本 |
|---|---|
| 2024年秋 | The Princess in Black |
| 2025年秋 | Magic Tree House #1 |
| 2026年春〜 | Charlie and the Chocolate Factory |
| 2026年10月 | Harry Potter and the Philosopher’s Stone |
リンク先は Amazon の書籍ページ(ペーパーバック)です。
記録は「何冊」と「何回」を分けておく
我が家では読んだ本の種類の数と、読み返しを含めた回数を分けて記録しています。
同じ本を10回読むと、回数は増えても種類は1つです。分けておくと新しい本に進んでいる時期なのか、好きな本を味わっている時期なのかが見えてきます。
フランスでもカナダでも英語の本は続けた
僕ら家族は2025年に南フランスへ、2026年7月にカナダへ移りました。
- 日本掛け流し・英語スクール・多読
- フランス現地校はフランス語。家では英語の本を続ける
- カナダ英語で学ぶ学校へ。英語の支援も受けている
フランス語の学校に通いながら英語の読書も
フランスでは娘は現地校でフランス語の学校生活を送りました。そのあいだも家での英語の読書は続けています。
読むのは英語だけではありません。日本語では青い鳥文庫の『若草物語』や、歴史の学習まんが、図鑑。フランス語では La Cabane Magique(Magic Tree House のフランス語版)や Tintin も読んでいます。
ミュージカルの曲を覚えるくらい繰り返し聴いていることもあります。言葉ごとに分けるより、好きなものを通して言葉に触れている感じです。フランス語のほうの話は「子どもはどれくらいでフランス語が分かるようになる?」にまとめています。
カナダに来てから読めるようになったわけではない
ここは誤解されやすいので、はっきり書いておきます。
娘はカナダに来る前から日本とフランスで英語の多読を積み重ねてきました。英語圏で暮らしたから読めるようになった、という話ではありません。
学校では今も英語の支援を受けている
カナダの学校では、英語を母語としない子として、文法や作文、読書などのサポートをこれからも受ける予定です。
本が読めることと、学校の勉強を英語でこなせることは、また別の力なんだと思います。家で読んできた本は土台になっていますが、学校で必要な英語は、学校の中で少しずつ育てていくものだと考えています。
注意
カナダのブリティッシュコロンビア州では、英語を母語としない子への学校の支援を ELL(English Language Learning)と呼びます。支援の内容や期間は学区や学校、子どもによって違います。
英語を旅につなげるなら
僕は言葉ができることと、その街で暮らせる力があることは別だと考えています。
英語が読めてもバスの乗り方やお店でのやりとりは、その場で覚えていくしかありません。逆に言えば、旅は、本で触れてきた英語が「使う言葉」に変わる場所なんだと思います。
旅の前後にできそうなことをいくつか挙げてみます。
- 行き先が出てくる本を1冊読んでおく舞台の国や街の本だと、着いたときに話がつながりやすい
- 好きな本を1冊、旅に持っていく移動の時間にいつもの本を読み返せる
- 現地の本屋や図書館に寄ってみる日本では見かけない本に出会える
- 看板やメニューを子どもに読んでもらう読める英語がそのまま役に立つ体験になる
旅から子どもが何を持ち帰れるかは「旅を学びにする」にも書いています。
英語スクール・オンライン英会話・多読の違い
子どもの英語にはいろいろな入口があります。我が家が使ったのは英語スクールと多読で、オンライン英会話は使っていません。役割の違いを並べるとこうなります。
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| 方法 | 伸ばしやすい力 | 親の関わり | 向いている家庭 |
|---|---|---|---|
| 英語スクール | 英語で過ごす時間・話す経験 | 送り迎えが中心 | 家の外に英語の場を作りたい |
| オンライン英会話 | 話す・聞く | 小さいうちは横で見守る | 通える教室が近くにない。家で話す時間を足したい |
| 多読・音読 | 読む力・語彙 | 本をそろえ、読む時間を作る | 親が英語を教えられなくても、家で続けたい |
どれか1つが正解というより、組み合わせだと思います。我が家の場合は、話す場は英語スクール、家では読むこと、という分け方でした。
よくある質問
親が英語を話せなくても子どもの英語は続けられますか?
我が家は両親とも留学の経験がなく、家では日本語で話しています。親が教えるのではなく、英語の音を流す、英語スクールに通う、家で英語の本を読む、という形で続けてきました。
何歳から始めればいいですか?
我が家は0〜4歳に英語の掛け流しをして、4歳から英語スクールに通いました。始める時期は家庭によって違っていいと思います。
ハリー・ポッターが読めたら、英語は大丈夫ですか?
本が読めることと、学校の勉強を英語でこなせることは別だと思っています。娘もカナダの学校で文法や作文などのサポートを受ける予定です。
オンライン英会話は使いましたか?
我が家は使っていません。話す場は英語スクール、家では多読という分け方でした。近くに通える教室がない場合は、話す時間を足す方法として比べてみるといいと思います。