国内クルーズ2泊3日・3泊4日の選び方:初めての1回を小さく試す船・港・時期

最終更新日:2026年10月21日
筆者の乗船実績:エメラルド・プリンセス(アラスカ)/ディズニー・ワンダー(シドニー発着)/ディズニー・ファンタジー(西カリブ海)/ノールダム(エーゲ海&東地中海、大西洋横断)

「クルーズに興味はあるけれど、いきなり1週間以上の旅は不安」という方は多いと思います。

そういうときに向いているのが、日本の港から出る2泊3日・3泊4日の短いクルーズです。週末や連休で行けて、港までは電車や車で向かえます。

この記事では、短い国内クルーズを出している船、出発する港、時期、選ぶ手順をまとめます。

料金の目安(「2泊3日で○万円」など)は載せていません。同じ船でも時期と客室で大きく動くので、目安の数字がかえって判断を誤らせると考えているからです。

先に結論:短い国内クルーズは「自分に合うか」を確かめる1回

  • 2泊3日・3泊4日の便を多く出しているのは、日本の船(飛鳥Ⅱ・飛鳥Ⅲ・三井オーシャンサクラ)。外国船の日本発着は、もっと長い日程が中心
  • 出発する港は横浜・東京・名古屋・神戸・博多が多い。那覇や小樽から乗る「飛んでクルーズ」もある
  • 2泊3日で朝から夜まで使えるのは2日目だけ。その1日を寄港地で過ごすか、海の上で過ごすかで便を選ぶ
  • 出発港と到着港が違う「片道」の便がある。帰りの交通費を忘れない
  • 短い便で試せるのは、船内の過ごし方・船酔い・出港時刻のある旅。寄港地観光の楽しさまでは試しにくい

短い国内クルーズが「お試し」に向いている理由

筆者は、初めてのクルーズだから日本発着でなければならない、とは考えていません。海外旅行に慣れている方なら、最初から海外の港から乗っても困ることは少ないはずです。

それでも短い国内クルーズを勧めるのは、小さなリスクで「自分に合うか」を確かめられるからです。

短い便で確かめられること
  • 船で寝泊まりする客室の広さ、揺れ、エンジンの音
  • 船酔い揺れ方は海域・季節・天気で変わる
  • 出港時刻のある旅「何時までに戻る」が苦にならないか
  • 船内の過ごし方食事・ショー・大浴場・デッキ
  • 試しにくいこと寄港地観光の組み方、海外の港での動き方(寄港地は0〜2か所と少なめ)

確かめられること

  • 船で寝泊まりする感覚:客室の広さ、揺れ、エンジンの音が気になるか
  • 船酔い:自分や家族が酔いやすいか。揺れ方は海域・季節・天気で変わるので、1回で決めつけないことも大切です
  • 出港時刻のある旅:寄港地で「何時までに戻る」が決まっている旅が苦にならないか
  • 船内の過ごし方:食事・ショー・大浴場・デッキで、何もしない時間を楽しめるか

負担が小さいこと

港までは国内の移動だけで、飛行機の乗り継ぎや時差がありません。休みも、土日に1日か2日足せば足ります。

日本の船なら船内は日本語で過ごせ、支払いも円です。言葉やチップの心配をせずに、船の旅そのものを試せます。

試しにくいこと

短い便は、寄港地が0〜2か所と少なめです。寄港地観光(エクスカージョン)をどう組むか、海外の港でどう動くか、といった部分は試しにくいと思ってください。

筆者は、クルーズの満足度は寄港地観光で決まると考えています。短い便で「船は合う」とわかったら、次は寄港地が多い航路に進むのが自然な流れです。寄港地観光の考え方は寄港地観光の記事にまとめています。

2泊3日・3泊4日を出している船(2026年10月確認)

2026年10月21日に各社の公式サイトのクルーズ一覧で、2026年秋〜2027年秋に出発する便を確認しました。便は追加・変更されるので、予約の前に必ず公式サイトで確かめてください。

短い便を出している船(2026年10月確認)
船短い便主な発着港
飛鳥Ⅱ1泊2日〜3泊4日横浜・博多・神戸など
飛鳥Ⅲ2泊3日・3泊4日横浜・東京・神戸など
サクラ1泊2日〜3泊4日が多い横浜・東京・博多など各地
外国船長めが中心プリンセスの2027年は8〜14日間
サクラは三井オーシャンの船。フジは5泊以上が中心(博多発着の3泊4日もある)。

飛鳥Ⅱ(郵船クルーズ)

1990年建造の船を2006年から飛鳥Ⅱとして運航している、乗客定員872名の日本船です。全436室が海側で、展望大浴場があります。

  • 2泊3日(一覧では「3日間」)の便が多い。横浜発着、博多発着のほか、横浜発神戸着・博多発名古屋着などの片道もある
  • 1泊2日のワンナイトクルーズ(神戸発着、横浜発名古屋着など)もある
  • 3泊4日は、東京発着の四日市、横浜発着の清水など
  • 2027年3月には那覇発着の「A-plus 沖縄」(宮古島・石垣など)も

飛鳥Ⅱと飛鳥Ⅲの違いや料金の仕組みは、飛鳥クルーズの記事で詳しく書いています。

飛鳥Ⅲ(郵船クルーズ)

2025年7月に就航した新しい船で、乗客定員は680名(2026年5月出発分から)。全351室にバルコニーが付いています。

  • 2泊3日は、横浜発着・東京発着のほか、神戸発東京着・神戸発長崎着などの片道
  • 3泊4日は、神戸発着の高知、名古屋発着の小松島、横浜発着の四日市・鳥羽など。寄港地が1つ入る便が多い
  • 2泊3日の便では、ダイニングルームの夕食が時間指定制になる(公式の案内)
  • 予約制レストランを乗船前に予約できる回数が、2泊3日・3泊4日では客室クラスごとに少なめに決められている

三井オーシャンサクラ(商船三井クルーズ)

2026年9月に就航した、乗客定員458名の日本船です。にっぽん丸が2026年5月に引退したあと、日本各地の港を発着する短い〜中くらいの日程を中心に運航しています。

  • 1泊2日〜3泊4日の便がとても多い。発着港は横浜・東京・名古屋・神戸・博多・広島・新潟・函館・小樽など
  • 2泊3日で八丈島、鳥羽(伊勢神宮)、館山(花火)、釜山・済州島(韓国)へ行く便もある
  • 那覇発着の「飛んでクルーズ沖縄」(3泊4日など)は、羽田・中部・伊丹・福岡などからの航空券付きのコースもある
  • アルコールを含む飲み物が旅行代金に含まれ、一部の寄港地では追加代金なしの半日の寄港地観光ツアーがある

にっぽん丸とサクラの関係は、にっぽん丸の記事で確認した事実をまとめています。

三井オーシャンフジ(商船三井クルーズ)

2024年12月から運航している、サクラと同じ大きさの日本の運航会社の船です。日程は5泊以上が中心ですが、博多発着の3泊4日(釜山に寄る便)もあります。

外国船の日本発着は、もっと長い日程が中心

ダイヤモンド・プリンセスやMSCベリッシマなどの外国船も、日本の港を発着しています。ただし、短い便はあまりありません。

  • プリンセス・クルーズの2027年の日本発着は、日本向けの発表(2026年1月)で8〜14日間。いちばん短いものが8日間
  • MSCベリッシマは、2026年のゴールデンウィークに5泊6日の東京発着があった。2027年の各便の日数は未確認
  • コスタ・セレーナの日本発着は、2026年10月で終わったと販売各社が案内している

外国船と日本船の違いは日本発着クルーズの選び方で比べています。

出発する港

短い便は、住んでいる場所から近い港で選ぶのが基本です。港までの移動が長いと、短い旅の良さが薄れてしまいます。

横浜・東京

飛鳥Ⅱ・飛鳥Ⅲの母港は横浜で、短い便の数もいちばん多い地域です。サクラも横浜・東京から2泊3日の便を多く出しています。

横浜発着の2泊3日には、どこにも寄らず海の上で過ごす「クルージング」だけの便もあります。

名古屋・神戸・大阪

名古屋発着・神戸発着の3泊4日は、四国(高知・小松島)や瀬戸内(小豆島など)に寄る便が見つかります。

博多・広島

博多からは、2泊3日で釜山や済州島に行く便があります(サクラ・飛鳥Ⅱなど)。外国の港に寄るので、短い便でもパスポートが必要です。

那覇・小樽(飛んでクルーズ)

三井オーシャンクルーズの「飛んでクルーズ」は、飛行機で那覇や小樽へ行き、そこから船に乗る商品です。沖縄の離島や北海道の利尻・礼文など、自分で回りにくい場所を船でつなげます。

片道(ワンウェイ)の便に注意

「横浜発名古屋着」「博多発横浜着」のように、乗る港と降りる港が違う便があります。

  • 帰りの新幹線や飛行機を自分で手配する
  • 帰りの交通費は旅行代金に含まれない
  • 下船は朝のことが多いので、降りた街で観光してから帰る組み方もできる

時期で選ぶ

短い国内クルーズは、ほぼ1年中出ています。そのうえで、季節ごとに便の性格が少し違います。

12月〜1月:クリスマスと新春

2026年12月〜2027年1月は、飛鳥Ⅱ・飛鳥Ⅲ・サクラのどれもが、クリスマスや新春の短い便を多く出しています。伊勢神宮への初詣を組み込んだ便(鳥羽に寄港)もあります。

2月〜5月:春

春は、駿河湾・伊豆諸島・瀬戸内などの2泊3日〜3泊4日が多い時期です。ゴールデンウィークは長めの便が増えます。

7月〜9月:夏休み

夏は花火大会に合わせた便(館山湾の花火など)や、北海道への便があります。子ども連れなら、学校の休みと合うかが最初の条件になります。

販売開始の時期

人気の便は、販売が始まってすぐに埋まることがあります。発表されている例は次のとおりです。

  • 飛鳥Ⅲの2027年4〜10月の便:2026年11月11日10時30分から販売(公式発表)
  • サクラの2027年の便:2026年7月10日から一般販売(公式発表)

2泊3日と3泊4日、どちらにするか

2泊3日で朝から夜まで使えるのは2日目だけ

たとえばサクラの横浜発着の2泊3日は、1日目の17時〜22時ごろに出港し、3日目の朝9時ごろに帰港する日程です(2026年10月に公式サイトで確認)。

2泊3日の時間の使い方(例)
  1. 1日目夕方〜夜に出港17〜22時ごろ
  2. 2日目寄港地か海の上で、まる1日朝〜夜
  3. 3日目朝に帰港して下船9時ごろ
例:サクラの横浜発着(2026年10月確認)。両方試すなら3泊4日。

朝から夜まで使えるのは2日目だけです。サクラの2泊3日は、その2日目に八丈島・鳥羽・館山などへ寄る便が多く、飛鳥の横浜発着の2泊3日は、どこにも寄らない「クルージング」の便が多くなっています。

寄港地に降りると、船内でゆっくりする時間はほとんど残りません。2泊3日では「寄港地を1つ体験する」か「船内で過ごす」かのどちらかになると考えてください。

3泊4日なら、寄港地と船内の両方を試せる

3泊4日になると、寄港地が1〜2つに、海の上で過ごす時間も加わる便が増えます。高知・小松島・鳥羽・清水・四日市などに寄る便があります。

寄港地で船を降りて出港時刻までに戻る1日と、船内で過ごす1日の両方を試したいなら、3泊4日をおすすめします。

「クルージング」だけの便

日程表に寄港地がなく「クルージング」とだけ書かれた便は、海の上で過ごすことそのものが目的の便です。

船の上でのんびりしたい方には向いています。一方で、寄港地での観光を楽しみにしている方には物足りないかもしれません。

服装と持ち物:短い便でも夜の服装は確かめる

日本の船は、夕方以降の服装に決まりがあります。2泊3日でも、出発前に船ごとの決まりを確かめてください。

船ごとの夜の服装

  • 飛鳥Ⅱ:夕方17時ごろ以降は、カジュアル/インフォーマル/フォーマルの3種類。どの日がどれかは日程表と船内新聞で案内される(和服も可)
  • 飛鳥Ⅲ:夕方17時ごろ以降はエレガントカジュアル。ショートパンツ、ノースリーブのTシャツ、ビーチサンダル、キャップは不可
  • 三井オーシャンフジ・サクラ:夕方以降にカジュアル/セミフォーマル/フォーマルの日がある(回数は乗船の案内に記載、和服も可)

2泊3日の便にフォーマルの日があるかどうかは、便ごとに違います(筆者は短い便ごとの回数を確かめていません)。日程表で確かめてください。

短い便の持ち物で気をつけること

  • 韓国(釜山・済州島)や台湾(基隆)に寄る便は、パスポートが必要
  • 船酔いが心配なら、酔い止めを持っていく。船の上でも手に入るとは限らない
  • 寄港地で降りる便なら、歩きやすい靴と雨具

短い国内クルーズを選ぶ手順

このサイトでは、クルーズは「行き先 → 時期 → 同行者 → 予算 → 船 → 客室 → 予約」の順に決めることをすすめています。短い国内クルーズに当てはめると、次のようになります。

  1. 出発する港を決める家から無理なく行ける港を選びます。片道の便なら、帰りの交通も一緒に考えます。
  2. 行ける日を決める連休や週末で、休みを何日取れるかを先に決めます。2泊3日か3泊4日かも、ここで決まります。
  3. 何を試したいかを決める船の上でのんびりしたいのか、寄港地にも降りたいのかを決めます。寄港地に降りたいなら3泊4日の寄港便を見ます。
  4. 同行者に合わせる子ども連れなら、子ども向けのプログラムがある便かを確かめます(飛鳥Ⅲとサクラは子ども向けのイベントがないと公式FAQに記載)。
  5. 船を選ぶここまでで残った便を、船ごとに比べます。含まれるもの(飲み物・寄港地観光)が違うので、総額で比べます。
  6. 客室を選ぶ短い便なら、客室にいる時間は長くありません。予算と相談して決めます。
  7. 予約する公式サイト、またはその船を扱う旅行会社で予約します。人気の便は販売開始日が勝負です。

費用を抑えたいときの考え方

短い便は、日数が少ないぶん総額も小さくなります。そのうえで、費用を抑えたいときに見るところをまとめます。

表示価格より「含まれるもの」で比べる

同じ2泊3日でも、何が旅行代金に含まれるかは船で違います。

  • 飛鳥Ⅱ・飛鳥Ⅲ:食事は含まれる。アルコールと一部のソフトドリンク、寄港地観光ツアーは別料金
  • 三井オーシャンサクラ・フジ:アルコールを含む飲み物と、一部の寄港地での半日の寄港地観光ツアーが含まれる
  • どの日本船もチップは不要

お酒をよく飲む方なら、表示価格が高く見える船のほうが、総額では差が小さくなることがあります。考え方は費用の記事にまとめています。

客室で調整する

短い便は、寄港地観光の費用がもともと小さめです。そのぶん、客室をどうするかが総額を大きく左右します。

船の上でのんびりするのが目的なら、バルコニー付きの客室にする価値は大きいと考えています。寄港地に降りる時間が長い便なら、窓のある客室で十分なこともあります。選び方は客室の記事で書いています。

会員割引と子どもの代金の仕組み

  • 飛鳥:無料の会員組織「My ASUKA CLUB」の会員向けの割引代金がある。料金表の代金は大人・子ども同額
  • 三井オーシャン:2歳以上・小学生以下の子どもは大人の75%(2026年10月に公式サイトで確認)
  • どちらも、6か月以上2歳未満の乳幼児は大人1人につき1人まで無料(ベッドの用意なし)

短い国内クルーズが向かない人

短い便がだれにでも合うわけではありません。次のような方は、別の選び方をおすすめします。

  • 行き先そのものをじっくり見たい人:寄港地にいられるのは数時間。陸の旅行のほうが満足度は高いはずです
  • 出港時刻に縛られたくない人:寄港地では、決まった時刻までに船に戻る必要があります
  • 海外の港から乗る大型船を体験したい人:日本の船と海外の大型船は、船内の雰囲気がかなり違います。短い国内クルーズで「合わない」と感じても、海外の船なら合うこともあります
  • 移動を減らしたい人で、港が遠い人:港までの移動が長いと、2泊3日の良さが小さくなります

まとめ

  • 2泊3日・3泊4日は、自分にクルーズが合うかを小さく確かめる1回に向いている
  • 短い便を多く出しているのは、飛鳥Ⅱ・飛鳥Ⅲ・三井オーシャンサクラ。外国船の日本発着は長めが中心
  • 2泊3日は船にいられるのが実質まる1日。寄港地まで試すなら3泊4日
  • 片道の便は帰りの交通を、韓国に寄る便はパスポートを忘れない
  • 「船が合う」とわかったら、次は寄港地の多い航路へ

短い国内クルーズは、旅の満足度より「船の暮らしが自分に合うか」を確かめる1回です。船の上の時間を楽しめたら、次は寄港地の多い航路を日本発着クルーズの選び方から探してみてください。

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