クルーズで英語はどのくらい必要?困るのはゲストサービス・医務室・トラブル
最終更新日:2026年10月21日
筆者の乗船実績:エメラルド・プリンセス(アラスカ)/ディズニー・ワンダー(シドニー発着)/ディズニー・ファンタジー(西カリブ海)/ノールダム(エーゲ海&東地中海、大西洋横断)
海外のクルーズに興味はあっても、「英語が話せないから」とためらう方は多いと思います。船の上は、ほとんどの会社で英語が中心です。
それでも筆者は、英語は気にしすぎる必要はないと考えています。流暢でなくても、海外のクルーズには参加できます。
この記事では、英語がほとんどいらない場面と、本当に困る3つの場面を分けて書きます。あわせて、船の上でよく見かける英語の言葉もまとめました。
先に結論:困るのはゲストサービス・医務室・トラブルの3つ
- 食事、プール、ショー、船内の移動では、英語はほとんどいらない
- 英語が必要になるのは、ゲストサービス(フロント)、医務室、トラブルのときの3つ
- この3つは、翻訳アプリ・書いて見せるメモ・旅行会社の連絡先を用意しておけば乗り切れることが多い
- 日本語のサポートは、船会社ではなく便によって違う。日本語が必要なら、乗る便ごとに確かめる
- どうしても不安なら、日本の船か、日本発着の便で1回試すのも選択肢
- ビュッフェ(見て取る)
- メインダイニング(指さしで選ぶ)
- プール・ショー
- 船内の移動(階の番号と前後)
- ゲストサービス(フロント)
- 医務室
- トラブル(乗り遅れ・航路の変更)
英語がほとんどいらない場面
クルーズの1日の大半は、英語をほとんど使わずに過ごせます。船の上の多くのことは、毎日同じ流れのくり返しだからです。
ビュッフェ・カジュアルな食事
ビュッフェは、見て取るだけです。飲み物も、指さしと短い単語で注文できます。
メインダイニング
コース料理のメニューは英語ですが、前菜・メイン・デザートから1つずつ選ぶ形がほとんどです。わからなければ、メニューを指さして選べます。
アレルギーがある場合だけは、事前に伝える必要があります。これは下の「書いて見せるメモ」で準備しておくと安心です。
プール・ショー・船内の移動
プールやショーは、行けば楽しめます。英語のショーでも、歌やダンス、アクロバットが中心のものは言葉がわからなくても見られます。
船内の移動は、デッキ(階)の番号と、船の前(Forward)・後ろ(Aft)がわかれば迷いません。
船のアプリが日本語で使える場合も
筆者が2026年8月に乗ったエメラルド・プリンセスでは、船のアプリのレストラン予約や船内マップなどが日本語で使えました。ただし、船内アナウンスは英語でした。
アプリの対応言語は会社・時期で変わり、公式にどこまで日本語に対応しているかは未確認です。乗る前に、アプリを入れて確かめておくといいでしょう。
英語が必要になる3つの場面
ここが本当の分かれ目です。逆にいえば、この3つに備えておけば、英語の不安はかなり小さくなります。
| 場面 | 困りごと | 備え |
|---|---|---|
| ゲスト サービス | 請求、部屋の不具合、なくし物 | 明細やメモを見せる |
| 医務室 | 症状・持病・薬を伝える | 英語のメモ、保険の日本語窓口 |
| トラブル | 寄港地の中止、乗り遅れ | 船内新聞・アプリ、旅行会社の連絡先 |
1. ゲストサービス(フロント)
ゲストサービスは、船のフロントにあたる窓口です。部屋の不具合、船内の請求の確認、なくし物など、困りごとはここに伝えます。
- 船内の口座の請求に、身に覚えのないものがあった
- 部屋のエアコンやシャワーが動かない
- 乗船カードをなくした
こうした話は、短い英語と、紙やスマホに書いたメモで伝えられます。請求のことなら、明細を見せて該当の行を指させば伝わります。
2. 医務室
具合が悪くなったときの医務室では、症状を伝える必要があります。ここは、ほかの場面より正確さが大事です。
- 持病と、飲んでいる薬の名前(英語の表記)
- アレルギー
- いつから、どこが、どう痛いか
また、船の医務室の診察は有料です。ディズニー・クルーズラインの公式FAQでは、費用は客室の口座に請求され、船の上では保険は使えず、保険会社に請求するための書類を出すと案内しています(2026年10月に検索結果で確認)。
ほかの船会社の扱いは会社ごとに違います。海外旅行保険に入り、保険会社の日本語の連絡先を控えておくと安心です。
3. トラブル(乗り遅れ・航路の変更・下船)
いちばん英語が必要になるのは、予定どおりにいかなかったときです。
- 天候で寄港地が中止になり、予定が変わった
- 寄港地で船に戻れなかった(乗り遅れた)
- 下船の日の手続きや、荷物の受け取りでわからないことがある
船内アナウンスや船内新聞での案内は英語が中心です。大事な案内を聞き逃さないよう、変更があった日は船内新聞やアプリを見直してください。
乗り遅れの心配を減らすには、時間に余裕のない港では船会社のツアーを選ぶのも方法です。詳しくは寄港地観光(エクスカージョン)で満足度が決まるに書きました。
乗船日と下船日は、流れを知っておけば大丈夫
英語のやりとりが少しまとまって出てくるのが、乗る日と降りる日です。ただ、どちらも決まった手続きなので、流れを知っておけば落ち着いて進められます。
乗船日:見せるものを手元に
- 港の受付では、パスポートと、船会社の乗船書類(アプリやメールで届くもの)を見せる
- 聞かれるのは、名前の確認や体調の質問など、決まった内容がほとんど
- 乗船したら、避難訓練(Muster drill)の案内に従う。集合場所は乗船カードやアプリに書いてある
下船日:前の晩の案内を読む
- 下船の前の晩に、荷物に付けるタグや下船の時刻の案内が届く
- 大きな荷物は、前の晩に部屋の外に出しておく方式が多い
- 下船後の入国審査は、乗った国・降りる国の決まりに従う
案内は英語でも、時刻と色や番号(荷物のタグ)がわかれば足ります。わからなければ、ゲストサービスで案内の紙を見せて聞けば大丈夫です。
出発前にできる備え
英語を勉強し直さなくても、準備で不安はかなり減らせます。
- 翻訳アプリを入れて、オフラインでも使えるようにする船の Wi‑Fi は有料の会社が多いので、言語のデータを先に端末に入れておきます。
- 書いて見せるメモを作るアレルギー、持病、薬の名前を英語で書いた紙を用意します。スマホの写真にも残しておきます。
- 船のアプリを入れておく船内の予定、地図、レストランの予約を、乗る前に見ておきます。
- 緊急の連絡先を控える旅行会社、海外旅行保険の日本語窓口、日本の家族の連絡先をまとめておきます。
- 船内新聞の見方を知っておく毎日の予定、出港時刻、船に戻る締め切りの時刻がどこに書いてあるかを確かめます。
旅行会社を通して予約していれば
乗る前の予約のトラブルは、旅行会社に日本語で相談できます。筆者も、予約のパッケージの登録の誤りを、旅行会社経由で直してもらえました。
詳しくは旅行会社を通して予約する理由に書いています。
日本語のサポートは、便によって違う
「この船会社なら日本語が通じる」とは、言い切れません。日本語のサポートは、船会社ごとの差より、同じ船会社でも出発日ごとの差のほうが大きいからです。
日本の船
飛鳥クルーズと三井オーシャンクルーズは、公式に、船内を日本語で過ごせると案内しています(2026年10月に確認)。英語の不安をゼロにしたいなら、いちばん確実な選択肢です。
海外の船会社の日本発着便
海外の船会社の日本発着の便では、日本人のスタッフ(コーディネーター)が乗る便があります。これは、日本の販売会社がその便に手配しているかで決まることが多いです。
同じ船会社でも、乗る便と乗らない便があります。たとえばセレブリティの日本語サイトでは、2027年の東京発着の「一部の便」に日本人コーディネーターが乗ると案内しています(2026年10月に確認)。
海外発着の便
海外発着の便では、日本人のスタッフがいない前提で考えるのが安全です。いる場合も、便ごとに確かめてください。
船の上でよく見かける英語
「クルーズ」は英語で cruise、クルーズ船は cruise ship です。船の上では、ほかにも次のような言葉をよく見かけます。
| 英語 | 意味 |
|---|---|
| All aboard | 船に戻る締め切りの時刻 |
| Muster drill | 乗船日の避難訓練(参加は必須) |
| Guest Services | ゲストサービス(フロント) |
| Shore excursion | 寄港地観光 |
| Port day / Sea day | 寄港日/終日航海日 |
| Tender | 沖の船と港を結ぶ小舟 |
| Stateroom / Cabin | 客室 |
| Deck | 階(デッキ5=5階) |
| Forward / Aft | 船の前方/後方 |
| Gratuities | チップ(サービス料) |
| Medical Center | 医務室 |
| Embarkation / Disembarkation | 乗船/下船 |
呼び方は会社ごとに少し違います(寄港地観光をディズニーは Port Adventures と呼ぶ、など)。チップの仕組みはクルーズ旅行の費用は「総額」で比べるで詳しく書いています。
短く伝えるための言い方
- I have an allergy to ○○.(○○のアレルギーがあります)
- Could you write it down, please?(書いてもらえますか)
- I don’t understand this charge.(この請求がわかりません)
- Is there a Japanese-speaking staff member?(日本語を話すスタッフはいますか)
聞き取れなかったときは、書いてもらうのがいちばん確実です。遠慮せずに頼んでみてください。
英語が不安な人の船の選び方
英語が心配で踏み出せない方には、次の順で考えるのがいいと考えています。
- 日本の船英語の不安をゼロにしたいなら、まずここ
- 海外の船会社の日本発着便日本人のスタッフが乗る便を選ぶ(便により異なる)
- 海外発着の便海外旅行に慣れているなら、最初からでも問題ない
初めてのクルーズだから日本発着でなければならない、ということはありません。船の選び方はクルーズ船の選び方にまとめています。
英語を理由にあきらめなくていい人・慎重に考えたい人
あきらめなくていい人
- 海外旅行で、ホテルのチェックインや買い物を英語で済ませたことがある人
- 翻訳アプリや筆談を使うことに抵抗がない人
- 家族や同行者に、少し英語ができる人がいる
慎重に考えたい人
- 持病があり、医務室で詳しく症状を伝える可能性が高い人
- ひとり旅で、トラブルのときに頼れる人がいない人
このような方は、日本の船や、日本人のスタッフが乗る便から始めるのが安心だと考えています。
まとめ
- 海外のクルーズは、英語が流暢でなくても参加できる
- 食事・プール・ショー・船内の移動では、英語はほとんどいらない
- 困るのは、ゲストサービス・医務室・トラブルの3つ。メモと翻訳アプリで備える
- 日本語のサポートは便ごとに違う。必要なら乗る便で確かめる
- 英語の不安が大きいなら、日本の船や日本発着の便で試すのも選択肢
英語の心配は、困る場面をゲストサービス・医務室・トラブルの3つに絞ると、準備できることがはっきりします。まずは伝えたいことを短い英語のメモにして、出発前に用意しておいてください。