日本のホエールウォッチング|小笠原・慶良間・奄美・知床の季節と、子どもは何歳から乗れるか
✔ 子どもに本物のクジラを見せたいけれど、日本のどこで見られるのか知りたい
✔ ホエールウォッチングの季節がいつなのか分からない
✔ 小さな子でも船に乗れるのか、船酔いや寒さが心配
日本でも、船からクジラを見られる場所がいくつもあります。
冬は沖縄や小笠原の南の海にザトウクジラが子育てにやってきて、夏は北海道の知床でマッコウクジラやシャチに会えます。図鑑で見ていた生き物が、目の前で潮を吹いて尾びれを上げる姿は、子どもにとって一生の思い出になると思います。
この記事では、日本のホエールウォッチングを、場所・季節・見られるクジラ・子どもの乗船の決まりで比べます。近くのホテルと、自由研究へのつなげ方もまとめます。
この記事でわかること
- 日本のホエールウォッチングは「冬は南(慶良間・奄美・小笠原)」「夏は北(知床・羅臼)」
- 場所ごとの季節と、見られるクジラ
- 子どもの年齢の決まりは業者ごと。羅臼は年齢制限なし
- ザトウクジラの大きさや回遊を調べる自由研究
日本のホエールウォッチングは「冬は南、夏は北」
クジラは季節で海を移動するので、見られる場所は季節で決まります。
冬休みや春休みなら南の島でザトウクジラ、夏休みなら知床でマッコウクジラやシャチ、と覚えておくと選びやすいです。
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| 場所 | 見られるクジラ | 季節 | 行き方の目安 |
|---|---|---|---|
| 慶良間(沖縄・座間味) | ザトウクジラ | 1月上旬〜3月下旬 | 那覇から船で座間味島へ |
| 奄美大島(鹿児島) | ザトウクジラ | 1〜3月ごろ | 飛行機で奄美空港へ |
| 小笠原(東京・父島) | ザトウクジラ、マッコウクジラ、イルカ | ザトウは12月下旬〜5月初旬(いちばんは2〜4月)、マッコウは5〜11月 | 東京・竹芝から船で約24時間 |
| 土佐湾(高知) | ニタリクジラ(カツオクジラ) | 4月下旬〜10月ごろ | 黒潮町・室戸などの港から |
| 知床・羅臼(北海道・根室海峡) | マッコウクジラ、シャチ、ミンククジラ、イルカ | 4月下旬〜10月中旬 | 根室中標津空港から車で約1時間 |
沖縄本島の海辺でも、2月から3月の終わりには、沖にザトウクジラが見えることがあります。恩納村の真栄田岬のことは「恩納村観光ガイド」に書いています。
子どもは何歳から乗れる?船酔いと寒さの対策
ホエールウォッチングの船に何歳から乗れるかは、船を出す業者ごとに決まっています。
知床・羅臼の「知床ネイチャークルーズ」は年齢制限がなく、未就学の子は無料です。小笠原では、子ども料金や幼児料金を設けている業者があり、慶良間も子ども料金があります。予約するときに、子どもの年齢を伝えて確かめるのが確実です。
船酔いしやすい子は、酔い止めと小型船の特徴を知っておく
ホエールウォッチングは、1〜2時間ほど船に乗ります。慶良間は、クジラを見る場所が島の近くで移動が短いので、船酔いのリスクが少ないと地元の協会が案内しています。
小笠原は、行きのおがさわら丸だけで約24時間の船旅です。小笠原村観光協会も、船酔いしやすい人は酔い止めが必須と案内しています。
夏の知床でも、海の上は寒い
羅臼は、真夏でも気温が20℃にとどかない日が多く、海の上はさらに寒く感じるそうです。夏休みでも、子どもには上着と帽子を持っていきましょう。
冬の沖縄も、船の上は風が当たって冷えることがあります。どこに行くにしても、脱ぎ着できる服で行くと安心です。
注意
クジラは野生の生き物なので、必ず会えるわけではありません。風が強い日や海が荒れた日は船が出ないこともあります。奄美大島の観光協会は、2泊3日以上の日程で行くことをすすめています。旅程に予備の日を入れておくと、子どもをがっかりさせずに済むと思います。
冬は慶良間・奄美・小笠原でザトウクジラ
ザトウクジラは、夏はロシアやアラスカなどの冷たい海で餌を食べ、冬は沖縄やハワイなどの暖かい海に来て、出産と子育てをします。
ジャンプ(ブリーチ)や、胸びれ・尾びれで海面をたたく姿が見られることもあり、子どもが見ていちばん分かりやすいクジラだと思います。
慶良間(座間味):山の上の探鯨員と船が連携する
慶良間諸島は、島に囲まれた波の静かな海で、親子のクジラが多く集まる繁殖の海域です。座間味村ホエールウォッチング協会のツアーは、2026年は1月8日から3月25日までの開催でした。
座間味では、山の展望台にいる「探鯨員」がクジラを探して、無線で船に場所を伝えます。ツアーは1〜2時間ほどで、午前と午後の回があります。個人や家族の予約は、協会に加盟している船(ショップ)に直接申し込みます。
座間味に泊まらず、那覇から出るホエールウォッチングのツアーに参加する方法もあります。KKdayで沖縄のホエールウォッチングを探すと、出発地や年齢の条件を見比べられます。
- 那覇空港から車で約7〜15分
- 館内に温泉の大浴場。船で冷えた体を温められる
- 未就学児の添い寝無料(大人1人に1人)
那覇での過ごし方は「子連れ那覇観光」、沖縄の旅の計画は「子連れ沖縄旅行の計画ガイド」にまとめています。
奄美大島:1〜3月、予約は早めに
奄美大島の近くの海にも、1月から3月ごろ、ザトウクジラが繁殖と子育てにやってきます。シーズンの真ん中あたりは会える確率が高い一方、週末は予約で埋まることも多いそうです。
クジラと一緒に泳ぐ「ホエールスイム」を案内するショップもありますが、これはシュノーケリングの経験など大人向けの条件があるものです。子連れなら、船から見るホエールウォッチングを選ぶのがいいと思います。
小笠原:冬はザトウクジラ、夏はマッコウクジラ
小笠原の近くの海では、20種類以上のクジラやイルカが回遊しています。12月末ごろからはザトウクジラが繁殖と子育てに来て、いちばんの季節は2〜4月です。ザトウクジラは水深200mより浅い海で過ごすので、高台から陸で見られるチャンスもあります。
5〜11月は、島から20kmほど離れた外洋でマッコウクジラを見るツアーがあります。父島へは、小笠原海運のおがさわら丸で東京・竹芝から約24時間、ふだんは6日で1往復です。行けば最低でも5泊6日ほどの旅になるので、春休みなどの長いお休みに向いています。宿やツアーは早くから埋まるので、小笠原村観光協会も早めの予約をすすめています。
夏は知床・羅臼でマッコウクジラとシャチ
北海道の知床半島の東側、羅臼の沖の根室海峡では、春の終わりから秋にかけてクジラやイルカを見られます。
夏休みに行けるホエールウォッチングとして、子連れにはいちばん計画しやすい場所だと思います。
シャチは初夏、マッコウクジラは夏から秋
羅臼の「知床ネイチャークルーズ」の夏のクルーズは、4月下旬から10月中旬です(2027年は4月24日〜10月11日の予定)。所要時間は2時間〜2時間30分で、朝9時と昼13時の便があります。
- 4月下旬〜7月シャチ
- 5月〜10月ミンククジラ・イルカ
- 7月〜10月マッコウクジラ
予約は知床ネイチャークルーズの予約ページからできます。船はクジラにおよそ50m以内まで自分から近づかないなど、クジラの行動をじゃましないルールで運航しています。
羅臼へは、根室中標津空港から車で約1時間
羅臼へは、根室中標津空港から約1時間、女満別空港から約2時間半です。知床半島の反対側のウトロとを結ぶ知床横断道路は、11月から4月末ごろまで雪で通れず、開通しても5月末までは時間の規制があることがあります。
- 羅臼町の海沿い。根室海峡を望む部屋がある
- 自家源泉の大浴場(内湯・露天風呂)
- 3名まで泊まれる和洋室がある
北海道の旅の立て方は「子連れ北海道旅行の計画ガイド」にまとめています。
高知の土佐湾では、春から秋にニタリクジラ
高知県の土佐湾では、ニタリクジラ(カツオクジラ)を見るホエールウォッチングが行われています。季節は4月下旬から10月ごろで、黒潮町や室戸などの港から船が出ます。
本州・四国で夏休みに行ける数少ないホエールウォッチングです。営業の期間や予約の締め切りは船ごとにちがうので、行く前に船を出す業者に確かめておくと安心です。
クジラを守るルールも、子どもと知っておきたい
ホエールウォッチングの船は、クジラにストレスをかけないよう、地域ごとにルールを決めています。
なぜ近づきすぎてはいけないのかを話しておくと、見学の意味が子どもにも伝わると思います。慶良間のルールはこうなっています。
ほかにも、1頭(1群)を見るのは原則2時間まで、親子のクジラは船全体で午前・午後それぞれ1時間までと決められています。座間味島や渡嘉敷島の内海の一部は「母子クジラのサンクチュアリ」として、船でのウォッチングが禁止です。慶良間諸島国立公園の海では、クジラと一緒に泳ぐホエールスイムも認められていません。
ホエールウォッチングを自由研究にするなら
クジラは、大きさ・旅の距離・体のつくりと、子どもが驚く数字がたくさんある生き物です。
慶良間の協会が紹介しているザトウクジラの特徴を、自由研究の材料に使えます。
- 大きさを体で感じる体長12〜14m・体重30〜40tを、校庭や公園にひもで描いてみる。家族が何人分の長さかを数える
- 旅のルートを地図に描く夏はロシアやアラスカ、冬は沖縄・ハワイ・メキシコ。片道数千kmの旅を世界地図に矢印で描く
- 尾びれで1頭ずつ見分ける尾びれの裏の模様とふちのギザギザは1頭ずつちがい、協会はこれで個体識別をしている。撮った写真やパンフレットで比べてみる
- 問いに答える「なぜ子育ては暖かい海でするの?」「繁殖の海ではほとんど餌を食べないのに、なぜ子育てできるの?」を調べて書く
オスのザトウクジラは、繁殖の海で水中で「ソング」を歌うことでも知られています。歌の録音を聞いて感じたことを書くのも、面白いまとめ方だと思います。海辺の生き物を自分の手で観察したいなら「子どもと磯遊び」もどうぞ。
よくある質問
日本でホエールウォッチングができる時期は?
冬から春は沖縄の慶良間(1〜3月)、奄美大島(1〜3月ごろ)、小笠原(ザトウクジラは12月下旬〜5月初旬)。春の終わりから秋は北海道の羅臼(4月下旬〜10月中旬)と高知の土佐湾です。
子どもは何歳からホエールウォッチングの船に乗れますか?
業者ごとに決まっています。知床・羅臼の知床ネイチャークルーズは年齢制限がなく、未就学児は無料です。予約のときに子どもの年齢を伝えて確かめてください。
夏休みにクジラを見られる場所は?
北海道の羅臼(マッコウクジラは7〜10月、シャチは4月下旬〜7月)、高知の土佐湾(ニタリクジラ)、小笠原(マッコウクジラは5〜11月)です。
ホエールウォッチングは必ずクジラに会えますか?
野生の生き物なので、会えない日もあります。天候で船が出ないこともあるので、予備の日を入れた日程にするのがおすすめです。
クジラと一緒に泳げますか?
慶良間諸島国立公園の海ではホエールスイムは認められていません。奄美大島にはホエールスイムを案内するショップがありますが、シュノーケリングの経験などの条件があります。