プリンセスクルーズとは:船・航路・Plus/Premierの中身を乗船者が解説

最終更新日:2026年10月21日
筆者の乗船実績:エメラルド・プリンセス(アラスカ)/ディズニー・ワンダー(シドニー発着)/ディズニー・ファンタジー(西カリブ海)/ノールダム(エーゲ海&東地中海、大西洋横断)

プリンセス・クルーズは、日本発着のダイヤモンド・プリンセスで名前を知った人が多い船会社です。海外ではアラスカ、カリブ海、地中海、オーストラリアなど、ほぼ世界中に船を出しています。

筆者は2026年8月に、プリンセスのエメラルド・プリンセスで、家族3人でアラスカを7日間まわりました。大人2人は、飲み物やWi‑Fiなどが付く Princess Premier(プリンセス・プレミア)で乗っています。

この記事では、プリンセスの船・航路・料金プランを、乗った経験と公式サイトの情報で整理します。金額の相場は書いていません。航路・時期・為替で何倍も動くからです。

先に結論

  • プリンセスは「プレミアム」に分類される大型船の会社。2026年10月時点で17隻
  • アラスカは特に強い航路。日本発着も毎年あり、2027年・2028年は2隻体制
  • 料金プランは3つ。Standard(運賃だけ)/Plus/Premier。何が込みかが大きく違う
  • Premier はチップ・飲み物・Wi‑Fi・特別レストランなどが込み。寄港地観光は別料金で、日数に応じたクレジットが付く
  • 初めての海外クルーズ、アラスカ、子連れには選びやすい会社だと考えている
  • 寄港地観光の予算は、プランより先に確保しておく

プリンセス・クルーズはどんな会社か

大型船が中心のプレミアム船

プリンセス・クルーズは1965年に始まったアメリカの船会社です。いまはカーニバル・コーポレーションのグループに入っています。

船の大きさは、乗客2,000人ほどから4,300人ほどまで。ほとんどが大型船で、小さな港に入る船や少人数の船はありません。

「プレミアム」は中間の位置づけ

クルーズ船は大づかみに、カジュアル・プレミアム・ラグジュアリーの3つに分けて語られます。プリンセスはこのうちプレミアムです。

ただ、この分類は豪華さの序列ではないと筆者は考えています。何にお金を払うかの違いで、どのランクが合うかは人によって違います。

メダリオンで船内の手続きが楽になる

プリンセスの全船で「メダリオン・クラス」という仕組みが使われています。コインほどの大きさの端末(メダリオン)を持ち歩くと、乗船や客室のドアの開け閉め、船内での注文ができます。

アプリでは、レストランの予約や船内マップ、その日の予定が見られます。筆者が乗った2026年8月の便では、このアプリが日本語で使えました。ただし船内アナウンスは英語でした。

船:17隻を5つのグループで見る

2026年10月に公式サイトで確認した時点で、船は17隻です。同じ設計の船を「クラス」と呼び、クラスが同じなら施設もだいたい同じです。

クラス船特徴
スフィアサン、スター最新・最大。ガラスドームの「ドーム」
ロイヤルロイヤル、リーガル、マジェスティック、スカイ、エンチャンテッド、ディスカバリー海に張り出したガラス床の通路
クラウンクラウン、エメラルド、ルビー約11万トン。筆者が乗ったのはここ
グランドグランド、カリビアン、ダイヤモンド、サファイア日本発着の2隻を含む
コーラルコーラル、アイランド約2,000人。いちばん小さい

船名はすべて「〜・プリンセス」です。クラウン・グランド・コーラルのクラス名は第三者の情報によります(公式の資料には書かれていません)。

いちばん新しい船:サン・プリンセスとスター・プリンセス

2024年にサン・プリンセス、2025年にスター・プリンセスが就航しました。どちらも約17.5万トン、乗客約4,300人です。

ガラスのドームで覆われたプール兼会場「ドーム」や、3通りに形を変える劇場「プリンセス・アリーナ」は、この2隻だけにあります。2026年4月には、さらに大きい新しいクラスを3隻、2035年末から順に造ると発表されました。

エメラルド・プリンセス(筆者が乗った船)

エメラルド・プリンセスは2007年に就航した船で、約11.4万トン、乗客約3,090人です。新しい船にあるドームのような目立つ施設はありません。

筆者のひとことは、「ちょうど良く落ち着いていて、アラスカに向いている船」です。大型船の中では落ち着いた雰囲気で、景色を見ることが中心になるアラスカに合っていると考えています。

日本発着のダイヤモンド・プリンセスとサファイア・プリンセス

ダイヤモンド・プリンセスとサファイア・プリンセスは、2004年に日本で建造された姉妹船です。ダイヤモンド・プリンセスには、展望浴場「泉の湯」があります。

日本発着の料金と客室は、ダイヤモンド・プリンセスの料金と客室の選び方で別にまとめています。

航路:アラスカが強く、日本発着もある

アラスカ

アラスカは、プリンセスがいちばん力を入れている航路の1つです。2027年は8隻で187の出発日があると発表されています。

  • シアトル往復の7日間
  • バンクーバー往復の7日間(筆者が乗った形)
  • バンクーバーとウィッティア(アンカレッジの近く)の片道「氷河航路」
  • デナリ国立公園の近くの自社ロッジに泊まる陸の旅を組み合わせた「クルーズツアー」

便によって、グレイシャーベイ国立公園に入るかどうかが違います。筆者の便は入らない便で、かわりにエンディコット・アームで船から氷河を見ました。航路の違いはアラスカクルーズの航路を地図で比べるで比べています。

日本発着

2027年は、ダイヤモンド・プリンセスが横浜発着で23本(3〜11月)、サファイア・プリンセスが東京発着で18本(3〜9月)です。多くのコースが韓国や台湾にも寄ります。

2028年は2隻とも東京を母港にして、2月末から11月まで40の出発日(チャーターを除く)があると、2026年4月に発表されました。

そのほかの航路

  • カリブ海(フォートローダーデール、マイアミなど発着)
  • ヨーロッパ・地中海(バルセロナ、ローマ、アテネなど)
  • オーストラリア・ニュージーランド(南半球の夏)
  • メキシコ・ハワイ、カナダ・ニューイングランド、南米
  • アジア(シンガポール、香港など)

どの航路がいつあるかは年ごとに変わります。船から選ぶより、行き先と時期を先に決めてから、その時期にプリンセスの船があるかを見るほうが迷いません。

料金プラン:Standard/Plus/Premier

プリンセスでは、同じ客室でも3つの料金プランから選べます。ここがプリンセスを選ぶときにいちばん大事なところです。

Princess Standard(運賃だけ)

客室、メインダイニングとビュッフェの食事、ショー、プールなどが含まれます。チップ、お酒やソフトドリンク、Wi‑Fi、特別レストラン、寄港地観光は別料金です。

チップ(クルー・アプリシエーション)は、船内の会計に毎日自動で足されます。米国の公式サイトでは、1人1日 内側・海側・バルコニー18ドル、ミニスイート19ドル、スイート20ドルでした(2026年10月確認)。

Princess Plus

  • 飲み物のパッケージ:1杯15ドルまでの飲み物を1日15杯まで(お酒を含む)
  • Wi‑Fi(MedallionNet Max):1人1台
  • チップ(クルー・アプリシエーション)
  • 有料のカジュアルダイニングのセットメニュー:4回まで
  • アプリでの注文と配達(OceanNow)、ルームサービスの配達料

Princess Premier

  • 飲み物のパッケージ:1杯20ドルまでの飲み物が無制限(お酒を含む)
  • Wi‑Fi(MedallionNet Max):1人4台まで
  • チップ(クルー・アプリシエーション)
  • 特別レストランとカジュアルダイニングが何度でも
  • 写真のパッケージ(デジタルは無制限、プリント3枚)
  • 劇場のオリジナルショーの優先席
  • 寄港地観光のクレジット:6〜9泊で100ドル、10〜20泊で200ドル、21泊以上で300ドル(5泊以下はなし)

内容は2026年10月21日に公式サイト(米国・日本語)で確認したものです。Plus・Premier は1人1泊の定額で、金額は販売する国と時期で違います。

3つの料金プランで付くもの
Standard
  • チップ
  • 飲み物
  • Wi‑Fi
  • 有料レストラン
  • 寄港地観光
Plus
  • チップ
  • 飲み物
  • Wi‑Fi
  • 有料レストラン
  • 寄港地観光
Premier
  • チップ
  • 飲み物
  • Wi‑Fi
  • 有料レストラン
  • 寄港地観光
○含まれる △一部 ×別料金。△は、Plus の飲み物が1日15杯まで・有料レストランが4回まで、Premier の寄港地観光が日数に応じたクレジット。2026年10月に公式サイトで確認。

プランの改定が多い

プリンセスは、Plus と Premier の中身と料金をたびたび変えています。2025年7月に2026年以降の航海向けの改定、2026年1月に飲み物の内容の改定がありました。

2026年10月にも、日本語公式サイトに料金改定のお知らせが出ています。予約するときは、その時点の内容を必ず確かめてください。

チップが含まれないケースもある

日本語公式サイトによると、船内の通貨が豪ドルになる航海で、乗船後にプランを買った場合だけは、チップが含まれません。予約時か乗船前に買えば含まれます。

また乗船直前(4日を切ってから)や船内で買うと、1泊あたりの料金が上がります(米国の公式サイト)。買うなら予約のときに決めておくのが無難です。

実例:筆者が Premier で乗ったアラスカ7日間

ここからは、筆者が2026年8月に乗った便の実例です。相場の目安ではなく、Premier を付けると何が変わるかの例として見てください。

乗った便

  • 船:エメラルド・プリンセス
  • 航路:アラスカ・インサイドパッセージ7日間(バンクーバー発着、2026年8月11〜18日)
  • 客室:バルコニー付きのミニスイートに家族3人(大人2人+9歳の子ども)
  • プラン:大人2人は Princess Premier

寄港地と時間

寄港地での時間(筆者が乗った便)
  • ジュノー13:00〜21:15
  • スキャグウェイ6:30〜20:30
  • エンディコット・アーム(氷河)7:00〜13:30
  • ケチカン7:30〜15:30
2026年8月、エメラルド・プリンセスのアラスカ7日間。時間は便によって違います。

運賃(3人分・カナダドル)

  • 大人1人:3,922.85
  • 子ども(3人目):1,655.55
  • 3人の合計:9,501.25(税金・必須の諸費用込み)

カナダの旅行会社で予約したので、運賃はカナダドル建てでした。船内の支払いは米ドルです。

Premier で船の上の支払いがほぼ消えた

チップ・飲み物・Wi‑Fiが含まれていたので、船内で足されたのは寄港地観光と、ランドリー・買い物くらいでした。9歳の子どものチップも、船上では請求されませんでした。

そのぶん、お金は運賃とプランに先に入っています。「船の上で何も払わない」ことと「安い」ことは別です。比べ方は費用は総額で比べる記事にまとめています。

いちばん大きかったのは寄港地観光

寄港地観光は、筆者1人分で次の3つに参加しました(米ドル)。

筆者の寄港地観光(1人分・米ドル)
  • ジュノー:ヘリで雪山へ・犬ぞり829.95
  • ドーズ氷河:カタマラン269.95
  • スキャグウェイ:ホワイトパス鉄道179.95
  • Premier のクレジット100
3つの合計は1,279.85ドル。Premier のクレジット(7日間で100ドル)で払えたのは一部だけでした。

Premier の寄港地観光クレジット(7日間なので100ドル)は、この一部に使えただけです。Premier を付けても、寄港地観光の予算は別に考える必要がありました。

筆者は、クルーズの満足度は寄港地観光で決まると考えています。選び方は寄港地観光(エクスカージョン)で満足度が決まるで詳しく書いています。

予約で起きたこと:Premier が Plus で登録されていた

筆者の予約では、Premier で申し込んだはずが、Plus として登録されていました。Plus と Premier では、特別レストランやWi‑Fiの台数、寄港地観光のクレジットが違います。

このときは、予約した旅行会社を通して確認し、Premier に直してもらえました。英語のカスタマーサービスに自分で経緯を説明していたら、かなり手間がかかったと思います。

予約のあとで確かめたいこと

  1. 予約確認書のプラン名を見るStandard/Plus/Premier のどれになっているかを確かめます。
  2. 人数分そろっているかを見る大人2人とも同じプランか、3人目以降はどうなっているかを確かめます。
  3. アプリやマイページでも見る乗船前にアプリで表示される内容と、確認書が合っているかを見ます。
  4. 違っていたら早めに連絡する旅行会社経由なら、旅行会社に伝えます。出発が近いほど直しにくくなります。

旅行会社を通す利点は、旅行会社を通して予約する理由にまとめています。

船の上の過ごし方

食事

メインダイニングは、毎晩同じ時間・同じ席の「トラディショナル」と、好きな時間に行ける「エニタイム」から選びます。ビュッフェもあり、食事の時間に縛られない過ごし方もできます。

ドレスコード

ふだんはスマートカジュアルで、7〜13日の航海ではフォーマルの夜が2回あります(公式サイト)。正装を楽しむ人もいれば、控えめな服で過ごす人もいます。

子ども向け

年齢別のキッズクラブがあります。3〜7歳、8〜12歳、13〜17歳の3つです(公式サイト)。大人だけのくつろぎエリア「サンクチュアリ」もあります。

英語

筆者の便では、船内アナウンスは英語でした。一方で、アプリはレストランの予約や船内マップを日本語で使えました。

日本語のスタッフがいるかは、便によって違います。予約の前に、その便について確かめてください。

プリンセスが向いている人・向かない人

向いていると考える人

  • 初めての海外クルーズで、英語に不安がある人:アプリが日本語で使え、船内の動きがわかりやすい
  • アラスカに行きたい人:航路と出発日が多く、グレイシャーベイに入る便や陸の旅と組み合わせる便もある
  • 子連れ:年齢別のキッズクラブなど、子ども向けの施設がひととおりそろっている
  • 船の上の支払いを先にまとめたい人:Plus/Premier でチップや飲み物を前払いできる

向かない人

  • 小さな港に入る船や、少人数の船を求める人:ほとんどが大型船
  • 船内のアトラクションを目当てにする人:カジュアル船の大型アトラクションとは方向が違う。比べてから決めたい
  • 行き先を1か所でじっくり見たい人:クルーズ全般に言えることで、出港時刻に合わせて戻る必要がある
  • 「全部込み」を期待する人:Premier でも寄港地観光と航空券は別

プリンセスを選ぶ手順

  1. 行き先と時期を決めるアラスカなら5〜9月ごろ、日本発着なら春〜秋。まずはここから。
  2. 同行者と予算を考える子連れか、大人だけか。寄港地観光の予算も最初に入れておきます。
  3. その時期の船と航路を見る同じアラスカでも、船・発着港・グレイシャーベイの有無が違います。
  4. 客室を決める景色が動く航路ならバルコニーの価値が大きいと考えています。客室の選び方も参考に。
  5. 料金プランを決めるお酒を飲むか、Wi‑Fiを使うかで、Standard/Plus/Premier を選びます。
  6. 予約後に内容を確かめる確認書のプラン名と人数を見ます。

似ている船会社との違い

プリンセスと同じプレミアムに分けられる会社に、ホーランド・アメリカとセレブリティがあります。3社とも日本発着の便があり、違いは船の大きさと、運賃プランに何が含まれるかに出ます。

プレミアムの3社を比べると
会社1隻の定員飲み物込みのプラン
プリンセス2,000〜4,300人Plus/Premier:チップ・Wi‑Fi込み
ホーランド・アメリカ1,400〜2,700人Have It All:チップ・Wi‑Fi・観光クレジット込み
セレブリティ2,200〜3,300人All Included:Wi‑Fi込み、チップは別
2026年10月18日に公式サイトで確認。3社とも日本発着の便があります。

ホーランド・アメリカとの違い

ホーランド・アメリカは約1,400〜2,700人の中型船が中心で、長い航路が多い会社です。キッズクラブはありますが、25日以上の航路では開かれません。

船内では静かに過ごし、寄港地をじっくり楽しみたい人にはホーランド・アメリカが合います。子ども向けの施設も年齢ごとにほしい人には、プリンセスが選びやすいと考えています。詳しくはホーランド・アメリカの記事で整理しています。

セレブリティとの違い

セレブリティは、予約のときに運賃を「All Included」にすると、飲み物とWi‑Fiが付きます。ただし乗務員へのチップは含まれず、チップまで込みになるプリンセスのPlus/Premierとはここが違います。

セレブリティには、海に向いた設計のEdge Seriesの船や、スイート客専用の区画The Retreatがあります。新しい設計の船に乗りたい人はセレブリティも候補になります。詳しくはセレブリティの記事で整理しています。

まとめ

  • プリンセスは大型船中心のプレミアム船。2026年10月時点で17隻
  • アラスカに強く、日本発着も2027年・2028年は2隻体制
  • 料金プランは Standard/Plus/Premier。中身と料金はたびたび改定される
  • Premier でも寄港地観光は別。筆者の例では、寄港地観光がいちばん大きな追加だった
  • 予約後は、確認書のプラン名を必ず確かめる

プリンセスは、初めての海外クルーズやアラスカで選びやすい船です。プランを決める前に、寄港地で何をしていくら使うかを考えておくと、総額がぶれにくくなります。

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