シンガポール クルーズの選び方:発着する船会社・季節・日本からの行き方

最終更新日:2026年10月21日
筆者の乗船実績:エメラルド・プリンセス(アラスカ)/ディズニー・ワンダー(シドニー発着)/ディズニー・ファンタジー(西カリブ海)/ノールダム(エーゲ海&東地中海、大西洋横断)

シンガポールは、東南アジアのクルーズの拠点になっている港です。2〜4泊の短い航海から、タイ・マレーシア・ベトナムを回る10泊以上の航海まで、さまざまな便があります。

日本からは直行便で行けて、時差は1時間です。海外発着のクルーズの中では、日本の人が試しやすい行き先だと考えています。

この記事では、どの船会社がシンガポールから出しているか、季節の考え方、日本からの行き方をまとめます。

配船は年ごとに大きく変わります。ここに書いたのは2026年10月時点で確認できた内容です。

先に結論:通年の船と、冬だけの船がある

  • 通年で出ているのは、Disney Adventure(ディズニー)、Navigator of the Seas(ロイヤル・カリビアン、2027年10月まで)、Genting Dream(リゾーツ・ワールド・クルーズ)など
  • プリンセス、セレブリティなどは、北半球の冬(11〜3月ごろ)を中心に配船する
  • 2〜4泊の短い便は、寄港なしや、マレーシア・タイの1〜2港に寄る便が多い
  • シンガポールは一年中暑く、雨も降る。季節より、学校の休みと便の有無で決めやすい
  • 寄港地を深く見たい人は、短い便より10泊前後の便を選ぶ

シンガポール発のクルーズの特徴

短い便が多い

シンガポール発の便でいちばん多いのは、2〜5泊の短い航海です。金曜に出る週末の2泊の便もあります(第三者の情報)。

日本から行く人にとっては、休みが短くても海外のクルーズを試せるのが利点です。

寄港しない「公海クルーズ」もある

どこの港にも寄らず、海の上で過ごして戻ってくる便もあります。ディズニーの Disney Adventure は、この形が中心です。

寄港しない便は、船の施設を楽しむための旅です。寄港地を見て回りたい人には向きません。

長い便は東南アジアを広く回る

10泊前後の便になると、ベトナム、タイ、インドネシア(バリ)などを回ります。シンガポールから香港やバリへ向かう片道の便もあります。

片道の便は、帰りの航空券を別の都市から取る必要があります。

どの船会社が出しているか(2026〜27年)

2026年10月時点で、シンガポールを発着する主な船は次のとおりです。順番は並べやすさのためで、優劣ではありません。

シンガポール発の船がいる時期
123456789101112
ディズニー
ロイヤル
ゲンティン
プリンセス
2026年10月時点。プリンセスやセレブリティは冬(11〜3月ごろ)中心。配船は年ごとに変わる。

通年で出ている船

  • ディズニー・クルーズ・ライン(Disney Adventure):2026年3月就航。3泊・4泊が中心で、基本は寄港しない。2026年12月31日からは一部の4泊でランカウイに寄港
  • ロイヤル・カリビアン(Navigator of the Seas):2026年10月から。2〜5泊の短い便を中心に、ペナン・プーケット・ランカウイなどへ。シンガポールでの配船は2027年10月まで延長と報じられている
  • リゾーツ・ワールド・クルーズ(Genting Dream):シンガポールを拠点にする船会社。2〜3泊の便で、ペナン・マラッカ・プーケットなどへ(第三者の情報)

ロイヤル・カリビアンは、2027年10月から2028年3月は Quantum of the Seas をシンガポールに配船すると発表しています。

冬を中心に配船する船

  • プリンセス・クルーズ:2026〜27年の冬は、ダイヤモンド・プリンセスとサファイア・プリンセスの2隻をシンガポールに配船(業界紙の報道)。東南アジアを回る便など
  • セレブリティ・クルーズ:Celebrity Solstice と Celebrity Millennium がアジアに配船。シンガポール発着のほか、シンガポール発の香港行き・バリ行きの片道もある(販売サイトの掲載。便ごとに公式で確認が必要)
  • ノルウェージャン・クルーズライン:2026年10月〜2027年4月は Norwegian Jade がアジアに配船。発着港にシンガポールを含む(第三者の情報)

便によって発着する船

ホーランド・アメリカ、キュナード、オセアニアなども、アジアの航路の一部でシンガポールを発着港にしています。

ラグジュアリーの船会社では、ポナン、シルバーシー、リッツ・カールトンなどがシンガポールに寄港・発着する便を出しています。便の数は多くなく、年によって変わります。船会社の違いはクルーズ船の選び方で整理しています。

アジアを離れた船もある

配船は毎年のように入れ替わります。たとえばコスタ・クルーズのコスタ・セレーナは、2026年10月で日本・アジアの配船を終えました。

「去年あったから今年もある」とは限らないので、乗りたい時期の便は、その年の発表で確かめてください。

短い便と長い便、どう選ぶか

シンガポール発のクルーズは、日数で性格がかなり変わります。

短い便と長い便の違い
2〜4泊
  • 寄港なし、または1〜2港
  • 船の生活を試したい
  • 子どもが小さい
  • 船の施設が目的
7泊以上
  • タイ・ベトナム・バリなどを回る
  • 寄港地観光が旅の中心
  • 航海日もゆっくり楽しめる
寄港地を楽しみたいなら、寄港数と1港あたりの停泊時間を先に見る。

2〜4泊が合う人

  • はじめてのクルーズで、船の生活が合うか試したい
  • 子どもが小さく、長い旅程は負担が大きい
  • 船の施設そのもの(プール、ショー、キャラクター)が目的
  • シンガポールの観光と組み合わせて、1週間ほどの旅にしたい

7泊以上が合う人

  • タイ、ベトナム、バリなど、いくつかの国の港を回りたい
  • 寄港地観光(エクスカージョン)を旅の中心にしたい
  • 船の上で、ゆっくり過ごす日も楽しめる

このサイトでは、クルーズの満足度は寄港地観光で決まると考えています。寄港地を楽しみたいなら、寄港数と1港あたりの停泊時間を先に見てください。選び方は寄港地観光の記事にまとめています。

主な寄港地

シンガポール発の便がよく寄る港は次のとおりです。便によって組み合わせが違います。

シンガポール発でよく寄る港
  • マレーシアペナン、ランカウイ、ポートクラン、マラッカ
  • タイプーケット、レムチャバン(バンコク)
  • ベトナムホーチミン、ニャチャンなど
  • インドネシアバリ(ベノア)
  • 街まで遠い港もあるクアラルンプール、バンコクへは車で移動

季節:一年中暑く、雨はいつでも降る

シンガポールは赤道に近く、一年を通して暑い気候です。日本のような四季はなく、季節を問わずにわか雨や雷雨があります。

モンスーンの時期

シンガポールの気象当局(NEA)の案内では、北東モンスーンの時期のうち、12〜1月が雨の多い時期、2〜3月が乾いた時期とされています。

6〜9月ごろは南西モンスーンの時期です。その間の時期は、午後から夕方に雷雨が多いとされています(モンスーンの期間の区切りは、旅行情報サイトなどの説明による)。

寄港地の季節は別に見る

シンガポールの天気と、寄港地の天気は同じではありません。タイやベトナムなど、寄港地ごとに雨季・乾季の時期が違います。

揺れ方も、海域・季節・天候で変わります。大きな船なら揺れない、ということはありません。船酔いが心配な人は船酔いの記事を見てください。

日本の休みとの組み合わせ

シンガポール発のクルーズは、季節で行き先が閉じる航路ではありません。そのため、子連れの場合は学校の長期休みに乗れる便があるかで選びやすいのが利点です。

  • 夏休み:通年の船(ディズニー、ロイヤル・カリビアンなど)が中心
  • 年末年始:冬に配船される船が加わり、選択肢が多い
  • 春休み:冬の配船が終わる前の便がある

日本からの行き方

シンガポールへは、日本の主な空港から直行便があります。時差は1時間(シンガポールが1時間遅い)です。

  1. 便を決める船会社・日数・発着港(往復か片道か)を決めます。片道なら、帰りの都市からの航空券が必要です。
  2. 航空券を取る乗船日の前日までにシンガポールに着く便を取ります。当日の朝に着く便は、遅れたときに乗り遅れるおそれがあります。
  3. 前泊のホテルを取る港への移動が楽な場所に泊まります。前泊の日にシンガポールの観光を入れることもできます。
  4. 入国の準備をするパスポートの残りの有効期間を確かめ、SGアライバルカード(オンラインの入国カード)を到着の3日前から提出します。
  5. 乗船する乗船案内で指定された時間に、指定されたターミナルへ行きます。

クルーズターミナルは2つある

シンガポールのクルーズターミナルは、主に2つあります。

クルーズターミナルは2つ
ターミナル使う船
マリーナベイ・クルーズセンター大きな船(ディズニー、ロイヤル・カリビアン、プリンセスなど)
ハーバーフロント小さめの船とフェリー。2026年に新しい建物へ移ると報道
ハーバーフロントの正式名はシンガポール・クルーズセンター。乗る港は便の乗船案内で確かめる。

ハーバーフロントのターミナルは、2026年に新しい建物へ移ると報じられています。どちらから乗るかは、必ず予約した便の乗船案内で確かめてください。

ビザとパスポート

日本国籍の人の短い観光での滞在は、ビザが不要とされています。パスポートは、入国時に6か月以上の残りの有効期間が求められるのが一般的です。

寄港するマレーシア・タイ・ベトナムなどの入国の条件は、国ごとに違います。出発前に外務省の海外安全ホームページと、船会社の案内で確かめてください。

前泊・後泊でシンガポールを楽しむ

シンガポール発のクルーズは、街の観光と組み合わせやすいのも利点です。

前泊は必ず入れる

乗船日の当日に日本から着く便は、遅れたときに船に乗り遅れるおそれがあります。船は乗客を待たずに出港します。

前日に着いて1泊しておけば、時差が1時間と小さいこともあり、体調を整えて乗船できます。

後泊を入れるかは、帰りの便で決める

下船は最終日の朝です。その日の夜の便で帰るなら、空港へ向かうまでに半日ほど時間があります。

下船の手続きや荷物の受け取りに時間がかかることもあるので、昼の便より夕方以降の便のほうが余裕を持てます。

観光の組み合わせ方

  • マリーナベイ周辺:ガーデンズ・バイ・ザ・ベイなど。マリーナベイ・クルーズセンターと同じエリア
  • セントーサ島:テーマパークや水族館があり、子連れで行きやすい
  • 市内の街歩き:チャイナタウン、リトル・インディアなど

ホテル・観光の費用も、総額の「船の外の費用」として先に入れておきます。

子連れで乗るなら

シンガポール発の通年の船は、家族向けの施設が多い船が中心です。

  • ディズニー:キッズクラブは3〜10歳、11〜14歳、14〜17歳。6か月〜3歳のナーサリーは有料
  • ロイヤル・カリビアン:3〜12歳のキッズクラブは無料。13〜17歳のティーン向けスペースは船により異なる
  • プリンセス:3〜7歳、8〜12歳、13〜17歳のクラブ

年齢の区切りは、2026年10月に各社の公式サイトなどで確認したものです。船によって違う場合があるので、乗る船で確かめてください。各社の比較は子連れ・三世代のクルーズにまとめています。

日本発着のクルーズと比べると

初めてのクルーズだからといって、日本発着でなければならないということはないと考えています。海外旅行に慣れている人なら、最初からシンガポール発でも問題ありません。

シンガポール発の利点

  • 短い便が多く、休みが短くても乗れる
  • 通年の船があり、休みの時期に合わせやすい
  • 前泊・後泊でシンガポールの観光も楽しめる

日本発着の利点

  • 航空券がいらず、総額のうち「船の外の費用」が小さい
  • 移動の不安が少なく、最小のリスクで自分に合うかを確かめられる

日本発着の選び方は日本発着クルーズの記事にまとめています。

費用の考え方

シンガポール発の短い便は、表示価格が抑えられていることが多いです。ただ、日本から行くなら、航空券と前泊のホテルが加わります。

2〜3泊の短い便ほど、総額のうち航空券と前泊の割合が大きくなります。比べるときは、チップや飲み物も含めた総額で比べてください。考え方はクルーズ費用の記事にまとめています。

  • チップ:自動で足される船会社が多い。ディズニーは子どもも対象
  • 支払いの通貨:シンガポールドル建てで売る便と、米ドル建ての便がある
  • 片道の便:帰りの航空券が往復より高くなることがある

寄港する便なら、寄港地観光の予算も先に入れておきます。短い便は寄港地が1〜2か所なので、そのぶん1か所で何をするかを大事に選びたいと考えています。

総額を下げたいときは、寄港地観光より先に、客室のランクを見直すことを勧めています。

日本語での対応

日本語での対応は便により異なり、日本の販売会社がその便にスタッフを手配しているかによることが多いです。

英語が流暢でなくても、海外のクルーズには参加できると考えています。困りやすいのは、ゲストサービス、医務室、トラブルの対応です。

船会社を選ぶときの見方

シンガポール発の船は、同じ短い便でも、船会社によって船の中の雰囲気や、運賃に含まれるものが違います。全体の順位はつけず、誰に合うかの条件で見てください。

船の施設が目的なら

ディズニーやロイヤル・カリビアンのように、プール、スライダー、ショーなどの施設が多い船が合います。寄港しない便や寄港の少ない便でも、船の中で過ごす時間が長いので満足しやすいと考えています。

寄港地が目的なら

寄港数が多く、1港あたりの停泊時間が長い便を選びます。冬に配船されるプリンセスやセレブリティの長めの便は、いくつもの国の港を回るものが多くあります。

落ち着いて過ごしたいなら

大人中心の船や、乗客の少ない船が合います。ラグジュアリーの船がシンガポールを発着する便は多くありませんが、年によっては選べます。

予約の前に確かめること

  • 発着港:往復か片道か。片道なら帰りの都市
  • ターミナル:マリーナベイかハーバーフロントか
  • 寄港地と停泊時間:寄港なしの便ではないか
  • 支払いの通貨と、チップが運賃に入っているか
  • 寄港する国の入国の条件
  • 日本語のスタッフがその便に乗るか(便により異なる)

シンガポール発が向く人・向かない人

向く人

  • 休みは短いが、海外のクルーズを試してみたい人
  • 子連れで、移動の短い海外旅行にしたい家族
  • シンガポールの観光とクルーズを組み合わせたい人

向かない人

  • 寄港地を深く見て回りたい人(短い便や寄港しない便が多い)
  • 暑さが苦手な人
  • 出港の時刻に縛られずに旅をしたい人

まとめ

  • シンガポール発は、通年の船と、冬を中心に配船される船がある
  • 2〜4泊の短い便が多い。寄港地を見たいなら7泊以上の便を
  • 一年中暑く、雨はいつでも降る。学校の休みと便の有無で選びやすい
  • 日本から直行便、時差1時間。前泊を入れて乗る
  • 配船は毎年変わる。乗りたい年の発表で確かめる

シンガポール発は、直行便で行けて時差も1時間なので、短い便で気軽に試せるのが良いところです。まず行きたい時期にどの船が出ているかを確かめ、寄港地も見たいなら7泊以上の便から探してみてください。

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