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ポナン クルーズとは?小さな船で行く探検的な航路と料金に含まれるもの

最終更新日:2026年10月21日
筆者の乗船実績:エメラルド・プリンセス(アラスカ)/ディズニー・ワンダー(シドニー発着)/ディズニー・ファンタジー(西カリブ海)/ノールダム(エーゲ海&東地中海、大西洋横断)

ポナンは、フランスの船会社です。いちばん大きな船でも定員264人という、小さな船だけで世界を回っています。

南極や北極の探検クルーズで知られていますが、地中海や日本を巡る航路もあります。小さな船だからこそ寄れる港や入り江が、この会社の持ち味です。

この記事では、ポナンの船・航路・料金に含まれるものを、公式サイトの情報をもとに整理します。

先に結論

  • 船はすべて小型(定員12〜264人)。砕氷船、帆船、探検船など、種類が多い
  • お酒(オープンバー)・Wi‑Fi・船内の食事は込み
  • チップは含まれず、任意。ラグジュアリーの中では珍しい仕組み
  • 寄港地観光は、寄港地ごとに1つが込み。それ以外のツアーは別料金
  • 船内の言語はフランス語と英語。日本語のスタッフは便による

ポナンはどんな会社か

1988年創業のフランスの船会社

ポナンは1988年に創業しました。いまは PONANT EXPLORATIONS GROUP というグループの中核のブランドで、グループはフランスのピノー家の投資会社が所有しています(所有については第三者の情報)。

同じグループには、タヒチを航海する Paul Gauguin Cruises や、Aqua Expeditions もあります。この記事では「ポナン」ブランドの船だけを扱います。

船内の言語はフランス語と英語

ポナンの船内では、フランス語と英語が使われます。船内の案内やレクチャーも、この2つの言語が基本です。

英語が流暢でなくてもクルーズには参加できる、というのがこのサイトの立場です。ただ、上陸の説明やレクチャーを理解したい人は、日本語のガイドが乗る便を探す価値があります(後で書きます)。

小さな船で「行ける場所」が変わる

ラグジュアリー船のランクは、豪華さの順番ではなく、何にお金を払うかの違いだと考えています。ポナンの場合、お金を払う先は「小さな船でしか行けない場所」です。

大型船が入れない小さな港や入り江、氷の海に寄れます。そのかわり、船内の施設やレストランの数は少なくなります。

船:種類の違う13隻

2026年10月に公式サイトの船一覧で確認した船です。定員は公式の船ページの人数です。

ポナンの船の定員
  • カタマラン(貸切)12人
  • 帆船 Le Ponant32人
  • 探検船6隻184人
  • 砕氷船 Charcot245人
  • 中型の姉妹船4隻245〜264人
2026年10月に公式サイトで確認。

砕氷船:Le Commandant Charcot

2021年就航、定員245人の極地探検船です。LNG(液化天然ガス)を燃料にしたハイブリッドの電気推進で、北極点まで行く航海を担当します。

アラン・デュカス監修のレストラン、屋内プール、船上の研究設備があります。2026〜27年の冬は、南極ではなくノルウェーや北欧などを航海すると報じられています(第三者の情報)。

探検船:PONANT Explorers(6隻)

Le Lapérouse、Le Champlain、Le Bougainville、Le Dumont d’Urville、Le Bellot、Le Jacques Cartier の6隻です。2018〜2020年就航で、定員はどれも184人です。

6隻とも、喫水線の下にある水中ラウンジ「Blue Eye」を持っています。この型の船だけの施設です。

中型の姉妹船:Sisterships(4隻)

船名就航定員
Le Lyrial2015年245人
Le Soléal2012年264人
L’Austral2011年264人
Le Boréal2010年264人

ポナンの中では大きめの船で、南極や地中海、アジアなど幅広い航路を担当します。2027年春の日本の航路も、このうちの Le Soléal です。就航年は第三者の情報です。

帆船とカタマラン

  • Le Ponant:3本マストの帆船。定員32人。医師は乗らず、看護師と遠隔医療で対応(公式)
  • Spirit of Ponant:セーシェルでの貸切専用のカタマラン(双胴船)。定員12人

Spirit of Ponant は、第三者の情報では別ブランドの「Ponant Yachting」に移ったとされます。貸切専用なので、通常のクルーズとして選ぶ船は12隻と考えてよいです。

航路:探検とクラシック

ポナンの航路は、大きく「探検クルーズ」と、港を巡る「クラシック・クルーズ」に分かれます。

探検クルーズ

  • 南極:ウシュアイア・ブエノスアイレス発。ダニーデン・ホバート発はロス海方面
  • 北極:グリーンランド、スバールバル、カナダ北極圏。北極点へは Le Commandant Charcot
  • キンバリー(オーストラリア北西部):ブルーム・ダーウィン発

南極は南半球の夏(11〜3月ごろ)ですが、ポナンの公式の運航期間は確認できていません(未確認)。北極も同じく、公式の期間は未確認です。

クラシック・クルーズ

  • 地中海:バレッタ、アテネ、マラガなどから
  • アジア:シンガポール、マニラ、基隆、バリなどから
  • ニュージーランド・オーストラリア

日本の航路(2027年春)

2027年3〜5月に、Le Soléal が大阪・神戸・釜山発着で日本と韓国を巡ります。公式サイトに掲載されている便です。

同じ時期に、Le Jacques Cartier が神戸発着で瀬戸内海を巡る貸切の航海もあります(第三者の情報)。こちらは日本の旅行会社が訪日客向けに貸し切る便です。

料金に含まれるもの

2026年10月に公式サイト(米国・豪州・英国版のよくある質問)で確認した内容です。

運賃に入るもの・入らないもの
  • お酒・飲み物オープンバー
  • Wi‑Fi全船で無料
  • 船内の食事すべて込み
  • 寄港地観光寄港地ごとに1つ込み
  • チップ含まれない。払うかは任意
  • 航空券一部の便だけ込み
茶色は含まれない・便による(2026年10月確認)。

含まれるもの

  • お酒を含む飲み物:乗船から下船までのオープンバー。ワイン、ビール、シャンパン、スピリッツ、ミニバー、ルームサービスも
  • Wi‑Fi:全船で無料、24時間(地域によって遅い・途切れることがある)
  • 船内の食事:すべて込み。有料の別レストランは公式の案内に見当たらない
  • 港湾税:全航海で込み

メニューに載っている一部のプレミアムなお酒は、オープンバーの対象外です。

チップは任意

ポナンのチップは運賃に含まれず、払うかどうかは任意です。払う場合は、最終日に客室の封筒に入れて、レセプションの箱に入れます。

目安は1人1日10〜12ユーロと、公式のよくある質問に書かれています(2026年10月確認)。日本語の公式サイトには、チップの記載が見つかりませんでした。

航空券は便によって込み

「Round-trip flights included」などと表示された一部の便だけ、航空券が料金に含まれます。どの便が対象かは、便ごとの表示で確かめます。

チャーター便が遅れた場合は出港を遅らせる、と公式に書かれています。表示がない便は、航空券を自分で手配します。

寄港地観光は「1つ込み」

寄港地ごとに1つのアクティビティが込み

2024〜25年の冬の出発から、ポナンは全航海で、寄港地ごとにアクティビティを1つ料金に含めています。いくつかの中から選び、出発の約2か月前から事前に予約します。

先着順で、定員があります。行きたいものがあるなら、予約が始まったら早めに選ぶのがよいと考えています。

それ以外は別料金、自由行動の港もある

2つ目以降のツアーや、特別なツアーは有料のオプションです。観光の設備がない寄港地では、自由行動になります。

「1つ込み」の寄港地観光の流れ
  1. 出発の約2か月前に予約が始まる寄港地ごとのアクティビティから選ぶ
  2. 寄港地ごとに1つを選ぶ先着順で定員あり
  3. 2つ目からは有料で足す特別なツアーも有料
  4. 設備のない寄港地は自由行動観光の用意がない港もある

タヒチの Paul Gauguin 号の航海は、この「1つ込み」の対象外と、豪州の公式サイトに書かれています。

探検クルーズでは上陸が中心

探検クルーズでは、ゾディアック(小型のゴムボート)での上陸や観察が旅の中心になります。天候や海、氷の状況で、予定どおりに上陸できない日もあります。

筆者は、クルーズの満足度は寄港地観光で決まると考えています。ポナンでは「1つ込み」のアクティビティを何にするかが、旅の印象を大きく左右するはずです。選び方は寄港地観光の記事にまとめています。

船内の過ごし方

食事は自由席

席は自由です。朝と昼はビュッフェが中心で、夜はガストロノミック・レストランのアラカルトか、グリルのビュッフェを選びます。

ルームサービスは24時間です(帆船の Le Ponant と Spirit of Ponant を除く)。

ドレスコード

  • ふだんはカジュアルエレガント
  • ガラナイトはカクテルドレスなどの装い
  • オフィサーズ・イブニングは白、または白と黒の服
  • 夜のレストランでは短パン不可

フォーマルな夜はありますが、タキシードが必要というわけではありません。白い服を1着入れておくと、オフィサーズ・イブニングに困りません。

講演と少人数の船の時間

ナチュラリストやゲスト講師の講演、コンサート、料理のデモなどがあります(便・船による)。探検クルーズでは、上陸の前後に講演で学ぶ時間が多くなります。

子どもの年齢の決まり

  • 1歳未満は乗船できない
  • クラシック・クルーズは1歳から(1〜6歳は1航海5人まで)
  • 探検クルーズは6歳から。Le Commandant Charcot は8歳から
  • キッズクラブは4歳から、実施する便のみ

子連れでも乗れる便はありますが、子ども向けの施設が中心の船ではありません。家族旅行なら、子どもが楽しめる寄港地かどうかで考えるのがよいと考えています。

探検とクラシック、どちらから考えるか

初めてのクルーズなら、寄港の多い航路から

このサイトでは、最初の1回は寄港数が多めの航路を勧めています。終日航海日が続く航路は、船の上で過ごす時間を楽しめることが前提になるからです。

南極の航路は、乗る港から南極までの間に、終日の航海日が続きます。クルーズ自体が初めてなら、まず地中海や日本のクラシック・クルーズで、船の旅が自分に合うかを確かめる考え方もあります。

南極に行きたい理由がはっきりしているなら、最初から探検でもよい

一方で、行き先が先に決まっているなら、それが南極でもかまわないと考えています。決める順番は「行き先 → 時期 → 同行者 → 予算 → 船」で、船の種類はそのあとについてきます。

南極は季節が限られ、船の数も多くありません。行きたい時期の便が見つかった時点で、船も決まることが多いはずです。

同じグループの別ブランドに注意

タヒチの Paul Gauguin 号は、ポナンの日本語サイトにも出てきますが、グループの別ブランドの船です。寄港地のアクティビティが1つ込みになる仕組みの対象外なので、条件は分けて確かめてください。

向く人・向かない人

向く人

  • 大型船が入れない小さな港や、南極・北極などの探検的な航路に行きたい人
  • 大型船の人の多さが苦手で、少人数の船で過ごしたい人
  • お酒とWi‑Fiが込みで、チップは自分で決めたい人
  • 船内の言語がフランス語と英語でも気にならない人

向かない人

  • 船内のショーやプール、遊びの施設を楽しみたい人
  • 寄港地観光を毎日いくつも入れたい人(2つ目からは別料金)
  • 日本語が通じる環境でないと不安な人(日本語のスタッフが乗る便を選ぶ必要がある)
  • 揺れが心配な人が、南極のように外洋を渡る航路を選ぶ場合

小さな船は、天候によっては揺れを感じやすいことがあります。ただ、揺れ方は船の大きさ、客室の位置、海域、天候で変わるので、断定はできません。備えは船酔いの記事にまとめています。

日本語の情報と予約

日本語の公式サイトと予約窓口がある

ポナンには日本語の公式サイトがあり、日本の予約窓口もあります。日本語サイトには、取り扱いの旅行会社の一覧も載っています。

日本語のガイドが乗る便がある

2026年10月に確認した日本語サイトには、日本人の探検ガイドが乗る南極の便が掲載されていました。2026年11月17日発・12月4日発、2027年1月17日発の3便です。

日本人のコーディネーターが乗る便もありますが、10人以上集まった場合だけとされています。日本語のスタッフは船会社単位ではなく便ごとに違うので、必ずその便で確かめてください。

旅行会社を通す利点

航空券が込みの便とそうでない便がある、寄港地のアクティビティを事前に予約する、など手続きが多めです。日本語でまとめて確かめられる窓口があると、準備の負担が軽くなると考えています。詳しくは旅行会社を通す理由に書いています。

予約までの順番

  1. 行き先を決める南極・北極などの探検か、地中海・日本などのクラシックか。ここで船の種類も決まります。
  2. 時期と便を探す日本語のガイドが乗る便、航空券が込みの便など、便ごとの条件を見ます。
  3. 同行者に合うか確かめる子どもの年齢の決まり、言語、揺れへの不安を確かめます。
  4. 寄港地のアクティビティを予約する出発の約2か月前から。込みの1つを何にするか、追加するものがあるかを決めます。
  5. 総額で比べるチップ(任意)、追加のツアー、航空券・前泊を足して、他社と同じ航路・日数でそろえます。

ほかのラグジュアリー船と、含まれるものを並べて見たい方はラグジュアリークルーズ比較をご覧ください。

似ている船会社との違い

ポナンのように南極や北極へ行く小さな船は、シルバーシーとシーボーンも運航しています。お酒は3社とも運賃に含まれますが、チップと寄港地観光の扱いが違います。

探検クルーズの船との違い
会社船チップ・観光
ポナン13隻・12〜264人チップは任意で別。観光は港ごとに1つ込み
シルバーシー探検船4隻・100〜274人チップも上陸・観光も込み
シーボーン探検船2隻・各264人チップ不要。上陸・観察は込み
お酒は3社とも込み(一部の銘柄は有料)。2026年10月18日に確認。

シルバーシーの探検船との違い

シルバーシーの探検船は4隻で、チップと上陸・寄港地観光が運賃に含まれます。ポナンはチップが任意で別にかかり、寄港地観光は寄港地ごとに1つが込みです。

総額を最初から読みやすくしたいならシルバーシー、帆船や砕氷船など船の種類から選びたいならポナンが候補になります。

シーボーンの探検船との違い

シーボーンの探検船は定員264人の2隻で、上陸やゾディアックでの観察が運賃に含まれます。カヤックや潜水艇は有料です。

ポナンの船は12〜264人と幅があり、もっと小さな船で行く便もあります。同じ南極でも、船の大きさと含まれるものを並べて選んでみてください。

まとめ

  • ポナンはフランスの船会社で、定員264人以下の小さな船だけを運航
  • 砕氷船・探検船・中型の姉妹船・帆船と、船の種類が多い
  • お酒・Wi‑Fi・食事は込み。チップは任意で、目安は1人1日10〜12ユーロ
  • 寄港地観光は寄港地ごとに1つが込み。出発の約2か月前から事前予約
  • 船内はフランス語と英語。日本語のガイドが乗る便は限られている

ポナンを選ぶかどうかは、小さな船でしか行けない場所に行きたいかで決まります。船内の施設より行き先を優先したい方は、まず行きたい航路と時期の便を探し、込みの寄港地観光を何に使うかを考えてみてください。

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