シーボーンとは?全室スイートの5隻・航路・料金に含まれるものを整理
最終更新日:2026年10月21日
筆者の乗船実績:エメラルド・プリンセス(アラスカ)/ディズニー・ワンダー(シドニー発着)/ディズニー・ファンタジー(西カリブ海)/ノールダム(エーゲ海&東地中海、大西洋横断)
シーボーンは、全室スイート・全室オーシャンビューの小さめの船を運航する、ラグジュアリーの船会社です。
2026年10月時点の船は5隻です。港を巡る通常の船3隻と、南極や北極へ行く探検船2隻に分かれます。
この記事では、シーボーンの船・航路・料金に含まれるものを、公式サイトの情報をもとに整理します。
先に結論
- 船は5隻。通常の船3隻(定員約460〜600人)と探検船2隻(264人)
- 2026年5月に Seabourn Sojourn が運航を終え、三井オーシャンクルーズ(商船三井グループ)へ引き渡された
- お酒・チップ・全レストランは込み。Wi‑Fiは基本の回線が込みで、動画向けは客室によって有料
- 通常の船では、寄港地観光は別料金。探検船は寄港地ごとの観光が込み
- 向くのは、船内の食事とサービスに予算を使い、観光は自分で選んで足したい人
シーボーンはどんな会社か
1980年代に創業、カーニバル・コーポレーションのブランド
シーボーンは1986年ごろに創業した船会社です(創業年は第三者の情報)。いまは、プリンセスやホーランド・アメリカと同じカーニバル・コーポレーションのグループに入っています。
グループの中で、ラグジュアリーにあたるブランドです。船はどれも定員600人以下で、カジュアル船とはまったく違う規模です。
全室スイート・全室オーシャンビュー
客室はすべてスイートで、すべての客室から海が見えます。内側の客室はありません。
そのため「内側にして浮いた予算を寄港地観光に回す」という選び方はできません。客室で予算を調整するなら、スイートの中のランクで考えることになります。
Seabourn Sojourn は日本の船会社へ
Seabourn Sojourn は、2025年3月に三井オーシャンクルーズへの売却が発表されました。2026年5月15日に終わるワールドクルーズまでシーボーンとして運航し、その後に引き渡されています。
新しい船名は「MITSUI OCEAN SAKURA」です。同じ型の Seabourn Odyssey も、すでに三井オーシャンクルーズの船になっています。古い記事で Sojourn の航路を見かけたら、いまはシーボーンでは乗れないことに注意してください。
船:5隻の大きさと違い
2026年10月に公式サイトで確認した5隻です。定員は公式の船ページの人数です。
通常の船(3隻)
| 船名 | 就航 | 定員 |
|---|---|---|
| Seabourn Ovation | 2018年 | 600人 |
| Seabourn Encore | 2016年 | 600人 |
| Seabourn Quest | 2011年 | 458人 |
Seabourn Encore と Seabourn Ovation は姉妹船です。最上部に、有料のカバナ(個室のような休憩スペース)付きのラウンジ「The Retreat」があるのは、この2隻だけです。
Seabourn Quest は2026年6月に内装の大規模な改装を終えています(第三者の情報)。就航年は資料によって2010年とするものもあります。
探検船(2隻)
| 船名 | 就航 | 定員 |
|---|---|---|
| Seabourn Pursuit | 2023年 | 264人 |
| Seabourn Venture | 2022年 | 264人 |
2隻とも、氷の海を走れる耐氷の船体(ポーラークラス PC6)です。ゾディアック(小型のゴムボート)24艇とカヤックを積み、探検チーム19人が乗ると公式に書かれています。
2人乗りの潜水艇も2隻積んでいて、こちらは有料です(第三者の情報)。
どの船に乗るかは、航路で決まる
5隻しかないので、行きたい航路を担当する船は、たいてい1〜2隻に絞られます。たとえば2026〜27年の日本の便は Seabourn Encore、ワールドクルーズは Seabourn Quest です。
船を先に選ぶより、行き先と時期から探すほうが早いと考えています。
通常の船と探検船は、同じブランドでも別の旅
通常の船は、地中海やカリブ海の港を順に巡るクルーズです。探検船は、南極や北極で毎日のようにゾディアックで上陸する旅です。
料金に含まれるもの、ドレスコード、乗れる年齢まで違います。シーボーンを調べるときは、まずどちらの船の話かを確かめてください。
| 通常の船 | 探検船 | |
|---|---|---|
| 定員 | 458〜600人 | 264人 |
| 寄港地観光 | 別料金 | 寄港地ごとに込み |
| フォーマル | 日数に応じて1〜3回 | なし |
| 子ども | 生後6か月から※ | 6歳から |
航路:どこへ行くか
通常の船の主な航路
- 地中海・北欧・バルト海:夏のヨーロッパ(季節の詳細は未確認)
- アラスカ・カナダ・ニューイングランド:2027年は4〜11月に3隻で計63出発
- カリブ海:11〜3月。バルバドス、セント・マーチン、マイアミ、サンフアン発
- 日本・東南アジア:12〜4月。東京(横浜)・香港発
- ワールドクルーズ:1月発。Seabourn Quest が担当
探検船の主な航路
- 南極・南ジョージア・フォークランド:10〜3月。ウシュアイア発
- 北極・グリーンランド・アイスランド:7〜9月
- キンバリー(オーストラリア北西部):5〜9月
- 南太平洋:4〜5月と9〜10月
季節と母港は、2026年10月に公式の発表で確認したものです。発表されていない年の航路は変わることがあります。
日本発着の便
2026〜27年の冬から春にかけて、Seabourn Encore が日本と東南アジアを航海します。東京(横浜)往復14日間の便が、2027年2月15日発と2月27日発で案内されています。
日本から乗れる便は、航空券と前泊が要らないぶん、準備も費用も軽くなります。ラグジュアリー船を1度試してみたい人には、選びやすい便だと考えています。
料金に含まれるもの
シーボーンは「オールインクルーシブ」と説明していますが、寄港地観光と一部のWi‑Fiは別です。2026年10月に公式サイトで確認した内容です。
- お酒・飲み物
- チップ(不要と明記)
- すべてのレストラン
- 基本のWi‑Fi(Surf)
- 寄港地観光(通常の船)
- 動画向けWi‑Fi(客室による)
- スパ(18%のサービス料も)
- 航空券
含まれるもの
- お酒を含む飲み物:プレミアムのスピリッツとワインが船内でいつでも無料。客室のバーも好みに合わせて補充される
- チップ:公式に「チップは不要」と明記
- すべてのレストラン:地中海料理の Solis や Sushi を含めて追加料金なし(予約が必要な店あり)
- 基本のWi‑Fi:Starlink の「Surf」(閲覧・メール・SNS向け)が1人1台、時間無制限で無料
別料金になるもの
- 寄港地観光:通常の船では有料(探検船は後述)
- 動画・通話向けのWi‑Fi「Stream」:ペントハウスやプレミアムスイートなど上位の客室と、上位の会員には付く。ほかの客室は有料
- スパ・サロン:18%のサービス料が別にかかる
- 寄港地のガイドへのチップ:含まれない
- 希少なワイン:有料(第三者の情報)
- 航空券:含まれない。キャンペーンで航空券のクレジットが付くことはある
全部のレストランが込み、は大きい
ラグジュアリー船でも、一部のレストランに予約料がかかる会社があります。シーボーンは、すべてのレストランが追加料金なしで、キャビアも無料と公式に書かれています。
船の上で毎晩どこで食べるかを、料金を気にせず選べます。食事を旅の中心にしたい人には、わかりやすい仕組みです。
寄港地観光は通常の船で別料金
シーボーンを検討するとき、いちばん確かめたいのがここです。同じラグジュアリーでも、寄港地観光が込みの会社と比べると、総額の組み立てが変わります。
通常の船:寄港地観光は自分で選んで足す
Seabourn Quest・Encore・Ovation では、寄港地観光は有料です。少人数の特別なツアー「Ventures by Seabourn」も有料です。
裏返せば、行きたいツアーだけに払えばよい仕組みです。港の周りを自分で歩く日、個人でガイドを頼む日、船のツアーに参加する日を、寄港地ごとに選べます。
探検船:寄港地ごとの観光が込み
Seabourn Venture と Seabourn Pursuit では、各寄港地で「Inclusive Experiences」と呼ぶ無料の観光があります。ゾディアックでの観察、上陸、シュノーケリング、ハイキングなどです。
カヤック、写真の講座、潜水艇は有料です。探検船でも、何が込みで何が別かは確かめておきましょう。
見積もりに足すもの
シーボーンの見積もりを、寄港地観光込みの会社と比べるときは、次のものを足してからそろえます。
- 申し込む予定の寄港地観光の金額(通常の船の場合)
- 動画向けのWi‑Fiが必要なら、その料金(付かない客室の場合)
- 航空券、前泊のホテル、空港と港の送迎
- スパを使うなら、その料金と18%のサービス料
チップと飲み物は運賃に入っているので、ここで足す必要はありません。足すものが少ないぶん、比べやすい船会社だといえます。
筆者の考え:寄港地観光の予算は先に決めておく
筆者は、クルーズの満足度は寄港地観光で決まると考えています。通常の船で乗るなら、行きたいツアーを先に選び、その金額を見積もりに足してから他社と比べてください。
寄港地観光の選び方は寄港地観光の記事に、総額の出し方は費用の記事にまとめています。
船内の過ごし方
食事は自由席
レストランは時間も同席者も自由です。どの店も追加料金がかからないので、その日の気分で選べます。
ドレスコード
18時以降は「Elegant Casual」です。男性のジャケットは任意で、上品なジーンズも認められています。
- フォーマルナイトは通常の船3隻だけ(メインレストランの The Restaurant のみ)
- 13日以下の航海は1回、14〜20日は2回、21日以上は3回
- 探検船はフォーマルナイトなし
正装を楽しみたい人はその夜にドレスアップすればよく、苦手な人もほかの店を選べます。
船内の催し
- Seabourn Conversations:専門家や著名人の講演
- The Club:ライブ音楽とショー
- Marina Day:船尾のマリーナから海のアクティビティ(該当する航路のみ)
- Caviar in the Surf などの名物の催し
子どもについて
2024年12月17日以降の予約では、乗船できるのは生後6か月から(長い航海日が続く便は12か月から)です。探検航海と南極は6歳からです。
キッズクラブがあるかどうかは、公式の情報で確認できていません(未確認)。子ども向けの施設を期待する家族旅行には、向きにくいと考えています。
向く人・向かない人
向く人
- 船内の食事とサービスに予算を使い、寄港地観光は自分で選んで足したい人
- 数百人規模の船で、落ち着いて過ごしたい人
- 南極・北極の探検航路も、同じブランドで検討したい人
- 日本発着の便で、まずラグジュアリー船を試してみたい人
向かない人
- 寄港地観光を毎日入れたいのに、観光の費用を別に考えたくない人(込みの会社のほうが計算しやすい)
- キッズクラブや大型船のような遊びの施設を求める子連れ
- 予算を抑えるために内側の客室を選びたい人(内側の客室がない)
- 行き先を自分のペースで深く回りたい人(出港時刻に縛られる点は、どの船会社でも同じ)
寄港地観光が込みのリージェント・セブンシーズとの違いは、シーボーンとリージェントの違いで比べています。
日本語の情報と予約
日本語のサイトは販売代理店が運営
シーボーンの公式サイトには日本語版がありません。日本地区の販売代理店が運営する日本語のサイトがあります。
2026年10月に確認した時点では、その日本語サイトにまだ Seabourn Sojourn が載っていました。船の一覧や航路は、公式サイトの英語版とあわせて確かめると確実です。
日本語のスタッフは便による
船の上で日本語が通じるかは、船会社ではなく便によって違います。日本の販売会社がその便にスタッフを手配しているかどうかで決まることが多いです。
日本発着の便でも、日本語のスタッフが乗るとは限りません。必要な人は、予約の前に確かめてください。
旅行会社を通す利点
Wi‑Fi の扱いが客室で変わるなど、条件は細かく分かれます。日本語で確かめられる窓口があり、何かあったときに自分で英語の交渉をしなくて済むのは、高額な旅ほど大きな利点だと考えています。
調べるときに迷いやすいところ
古い口コミにある「The Grill」
以前のシーボーンには、トーマス・ケラー監修の「The Grill」というレストランがありました。2024年1月から順に、地中海料理の Solis に置き換えられています(第三者の情報)。
Solis は通常の船3隻に入っていて、探検船にはありません。口コミを読むときは、いつ・どの船の話かを確かめてください。
スイートのアップグレードでは Wi‑Fi は上がらない
動画向けの「Stream」は上位の客室に付きますが、無料のアップグレードで上位のスイートに移った場合は付かないと、公式に書かれています。
付くかどうかは、予約した客室のカテゴリーで決まります。オンラインで仕事をする予定がある人は、予約の時点で確かめておきましょう。
探検航路の揺れと上陸
南極へ向かうドレーク海峡のように、揺れることが知られている海域もあります。揺れの感じ方は、船の大きさ、客室の位置、天候で変わるので、断定はできません。
探検クルーズでは、天候や氷の状況で上陸できない日もあります。船酔いの備えは船酔いの記事にまとめています。
予約までの順番
- 行き先と時期を決める地中海、アラスカ、日本、南極など。探検航路なら探検船、それ以外は通常の船になります。
- その時期に航路があるかを見るカリブ海は冬、アラスカは春〜秋、日本は冬〜春、南極は10〜3月です。
- 寄港地観光の予算を決める通常の船なら、行きたいツアーを先に選んで金額を出します。
- 客室を選ぶ動画向けのWi‑Fiが必要なら、付く客室かどうかも見ます。
- 総額で比べる航空券・前泊・寄港地観光を足して、他社と同じ航路・日数でそろえて比べます。
ほかのラグジュアリー船と、含まれるものを並べて見たい方はラグジュアリークルーズ比較をご覧ください。
似ている船会社との違い
シーボーンに近いのは、同じく全室スイートの船を運航するシルバーシーとリージェントです。お酒とチップは3社とも運賃に含まれるので、違いは船の種類と寄港地観光に出ます。
| 会社 | 船 | 寄港地観光 |
|---|---|---|
| シーボーン | 5隻・264〜600人。うち探検船2隻 | 外洋船は有料。探検船は込み(一部は有料) |
| シルバーシー | 12隻・100〜728人。うち探検船4隻 | クラシック船は運賃の種類で変わる。探検船は込み |
| リージェント | 6隻・490〜750人。探検船はない | 回数無制限で込み(一部は有料) |
シルバーシーとの違い
2社とも、外洋の船と探検船の両方を持っています。シーボーンは5隻、シルバーシーは12隻で、船の大きさと航路の選択肢はシルバーシーのほうが多くなります。
食事は、シーボーンが全レストランを追加料金なしにしているのに対し、シルバーシーには予約料がかかる店があります。寄港地観光は、シーボーンの外洋船では有料、シルバーシーのクラシック船では運賃の種類で変わります。
リージェントとの違い
リージェントは寄港地観光が回数無制限で運賃に含まれ、シーボーンの外洋船では有料です。その代わりリージェントには探検船がなく、南極などへはシーボーンの探検船で行けます。
2社の違いはシーボーンとリージェントの違いで詳しく比べています。
まとめ
- シーボーンは、通常の船3隻と探検船2隻の5隻。Seabourn Sojourn は2026年5月に三井オーシャンクルーズへ
- お酒・チップ・すべてのレストランは込み。Wi‑Fiは基本が込みで、動画向けは客室による
- 通常の船の寄港地観光は別料金。探検船は寄港地ごとの観光が込み
- 全室オーシャンビューで内側の客室はない
- 日本語のスタッフは便による。2026〜27年の冬〜春は東京(横浜)発着の便がある
シーボーンは、船の上の食事とサービスに予算を使い、寄港地では自分で選んで観光を足したい人に合う船です。通常の船なら、行きたいツアーの金額を先に出してから、ほかの会社と総額で比べてみてください。