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シルバーシー・クルーズとは?12隻の船・航路・料金に含まれるものを整理

最終更新日:2026年10月21日
筆者の乗船実績:エメラルド・プリンセス(アラスカ)/ディズニー・ワンダー(シドニー発着)/ディズニー・ファンタジー(西カリブ海)/ノールダム(エーゲ海&東地中海、大西洋横断)

シルバーシー・クルーズは、全室スイートの小さめの船で世界を回るラグジュアリーの船会社です。

港を巡る「クラシック船」と、南極やガラパゴスへ行く「エクスペディション船(探検船)」の両方を持っているのが特徴です。同じブランドの中で、旅の性格がまったく違う船を選べます。

この記事では、シルバーシーの船・航路・料金に含まれるものを、公式サイトの情報をもとに整理します。

先に結論

  • 船は12隻。クラシック船8隻(定員約400〜700人)とエクスペディション船4隻(約100〜270人)の2系統
  • お酒・チップ・標準のWi‑Fiは、どの運賃でも込み
  • 寄港地観光は運賃の種類で変わる。クラシック船は「All-Inclusive Plus」だけ観光クレジット付き。探検船は上陸や観光が込み
  • 2025年9月から、航空券は標準の運賃に含まれなくなった
  • 向くのは、通常の航路と探検航路の両方を検討したい人。子ども向けの施設はないので、子連れには向きにくい

シルバーシーはどんな会社か

1994年創業、いまはロイヤル・カリビアン・グループ

シルバーシーは1994年に創業した船会社です。2018年からは、ロイヤル・カリビアンやセレブリティと同じロイヤル・カリビアン・グループに入っています。

グループは大きくても、シルバーシーの船は小さめです。いちばん大きい船でも定員は728人で、数千人が乗るカジュアル船とは別の世界です。

全室スイート・全室バトラー付き

客室はすべてスイートで、すべての客室にバトラー(客室の世話をする係)が付きます。

同じスイートでも、広さや Wi‑Fi などの特典は客室のランクで変わります。客室の種類ごとの違いは、公式サイトの船ごとのページで確かめてください。

クラシック船とエクスペディション船の2系統

シルバーシーを理解するうえで、いちばん大事なのがこの区別です。

  • クラシック船:地中海やアジアなどの港を順に巡る、一般的なクルーズ
  • エクスペディション船:南極・北極・ガラパゴスなどへ行き、ゾディアック(小型のゴムボート)で上陸する探検クルーズ

料金に含まれるもの、ドレスコード、船内の過ごし方まで、2つの系統で違います。調べるときは、まずどちらの船の話かを確かめてください。

クラシック船と探検船の違い
クラシック船探検船
船の数8隻4隻
定員約400〜700人約100〜270人
行き先地中海・アジアなどの港南極・北極・ガラパゴスなど
寄港地観光運賃の種類で変わる上陸・観光が込み
夜の服装正装も可の夜あり(8日以上)Elegant Casual のみ
2026年10月に公式サイトで確認。

船:12隻の大きさと違い

2026年10月に公式サイトの船一覧で確認した12隻です。定員は2人1室で数えた人数です。

クラシック船(8隻)

船名就航定員
Silver Ray2024年728人
Silver Nova2023年728人
Silver Dawn2021年596人
Silver Moon2020年596人
Silver Muse2017年632人
Silver Spirit2009年636人
Silver Whisper2001年392人
Silver Shadow2000年392人

いちばん新しいのは、Silver Nova と Silver Ray の2隻(Nova クラス)です。この2隻にだけ、屋外の食事エリア「The Marquee」や、11皿のコース「S.A.L.T. Chef’s Table」があります。

Silver Muse・Silver Moon・Silver Dawn の3隻は同じ型の船とされています(クラス名は第三者の情報)。Silver Whisper と Silver Shadow は定員400人弱で、クラシック船の中では最も小さい船です。

エクスペディション船(4隻)

船名就航定員
Silver Endeavour2021年220人
Silver Origin2020年100人
Silver Wind1995年274人
Silver Cloud1994年254人

Silver Origin はガラパゴス諸島の航路を担当する船で、定員100人と艦隊でいちばん小さい船です。Silver Endeavour は主に南極・北極を航海します。

Silver Wind と Silver Cloud は、もともとクラシック船だった船を、氷の海を走れるように改装した船です。就航年は古いですが、Silver Wind は2021年に船体の耐氷補強をしたと公式に書かれています。

船の新しさより、どこへ行く船かで選ぶ

同じシルバーシーでも、新しい Nova クラスと、2000年前後の船では、レストランの数や施設がかなり違います。

ただ、筆者は船の新しさより先に、行き先と時期で選ぶべきだと考えています。行きたい航路を担当している船が古い船なら、その船を選ぶことになります。

航路:どこへ行くか

2026年10月時点で公式サイトに出ている航海の本数を見ると、シルバーシーの航路の幅がわかります。

クラシック船の主なエリア

  • 地中海(最も多い)
  • アジア、カリブ海・中米
  • アラスカ、北欧・イギリス諸島
  • フレンチポリネシア・太平洋、オーストラリア・ニュージーランド
  • 大洋横断、南米、カナダ・ニューイングランド、アフリカ・インド洋

エクスペディション船の主なエリア

  • 南極
  • ガラパゴス諸島(ほぼ通年。季節の区切りは未確認)
  • 北極・グリーンランド
  • キンバリー(オーストラリア北西部)
  • フレンチポリネシア・太平洋、北欧の一部

各エリアのシーズン(何月に運航するか)は、このサイトではまだ公式の情報で確認できていません(未確認)。航路ごとに季節が決まっているので、まず行きたい時期にその航路があるかを確かめてください。

日本発着の便

2027年春には、Silver Moon の東京発着の便があります。公式サイトで、2027年4月17日発・14日間の東京発着の航海を確認しました。

このほか、Silver Muse の東京〜横浜の航海も案内されています(第三者の情報)。日本から乗れる便は、航空券がいらないぶん、海外発着より準備が軽くなります。

料金に含まれるもの

シルバーシーは「オールインクルーシブ」をうたっていますが、何でも込みというわけではありません。2026年10月に公式サイトで確認した内容です。

運賃に入るもの・入らないもの
  • お酒・飲み物ワインやシャンパンも
  • チップ・港湾税どの運賃でも込み
  • 標準のWi‑Fi閲覧・メール向け
  • 一部のレストラン予約料がかかる
  • Premium Wi‑Fi上位の客室だけ無料
  • 航空券2025年9月から別
茶色は別料金・条件つき。2026年10月に公式サイトで確認。

どの運賃でも含まれるもの

  • お酒を含む飲み物:シャンパン、スピリッツ、ワイン(最大50種)、ソフトドリンク、コーヒー。客室のバーも
  • チップ:船内のチップは運賃に含まれる。港湾税・諸費用も込み
  • 標準のWi‑Fi:閲覧・メッセージ・メール向けの回線が、全スイートで無制限
  • 多くのレストラン:メインのレストランや多くの店は追加料金なし

予約料がかかるレストラン

一部のレストランには、1人あたりの予約料がかかります。

  • La Dame(フランス料理):Silver Nova・Silver Ray は100ドル、ほかの船は60ドル
  • Kaiseki(和食)の夕食:Nova クラスは80ドル、Muse・Moon・Dawn は40ドル。昼は無料
  • Seishin(和食、Silver Spirit のみ)の夕食:40ドル
  • S.A.L.T. Chef’s Table(Nova クラスのみ):180ドル

金額は2026年10月に公式サイトで確認したものです。行かなければかからない費用なので、必要な人だけ予算に足してください。

Wi‑Fiは2段階

標準のWi‑Fiは込みですが、動画や通話向けの「Premium Wi‑Fi」は、上位のスイート(Medallion 以上)だけが無料です。それ以外の客室では有料になります。

仕事で動画会議をしたい人や、家族とビデオ通話をしたい人は、ここを確かめておくと安心です。

航空券は含まれない(2025年9月から)

シルバーシーは2025年9月11日に運賃の仕組みを変えました。それまであった「Door-to-Door」(航空券・送迎込み)の運賃はなくなり、航空券は別売りのパッケージになっています。

ただし探検船は例外で、南極やガラパゴスなど、チャーター便や現地の国内線が必要な航路では、それらと乗船前後のホテルが含まれる場合があります。古い記事やブログでは「航空券込み」と書かれていることがあるので、注意してください。

寄港地観光は運賃の種類で変わる

シルバーシーを選ぶとき、総額にいちばん効くのがここです。

クラシック船の3つの運賃

  • All-Inclusive Plus:寄港地観光のクレジット(航海の長さと地域で決まる)が付く。予約金は返金可能
  • All-Inclusive:寄港地観光は有料。予約金は返金不可
  • Last-Minute:出発5か月以内の一部の航海。予約時に全額払い・返金不可。寄港地観光は有料
クラシック船の3つの運賃
All-Inclusive Plus
  • 観光の
    クレジット
  • 返金可
All-Inclusive
  • 観光は有料
  • 返金不可
Last-Minute
  • 観光は有料
  • 返金不可
返金=予約金。お酒・チップ・Wi‑Fiはどれも込み。

同じ船・同じ客室でも、運賃の種類で寄港地観光の扱いが変わります。見積もりを比べるときは、どの運賃の金額かを必ずそろえてください。

エクスペディション船は上陸・観光が込み

探検船では、どの運賃でも、上陸、寄港地観光、ゾディアックでの観察、専門家のレクチャーが含まれます。地域によっては、パーカやリュックなどの装備も付きます。

南極やガラパゴスでは、上陸そのものが旅の目的です。それが運賃に入っているので、別に予算を組む部分は小さくなります。

筆者の考え:運賃を選ぶ前に寄港地観光を決める

筆者は、クルーズの満足度は寄港地観光で決まると考えています。クラシック船で寄港地観光を何度も申し込むつもりなら、All-Inclusive Plus のクレジットが効いてきます。

逆に、寄港地では自分で歩きたい人や、個人でガイドを頼む人なら、All-Inclusive で十分かもしれません。寄港地観光の考え方は寄港地観光の記事にまとめています。

船内の過ごし方

食事は自由席

レストランは席も時間も決まっていない自由席(オープンシーティング)です。一部の専門店だけ予約が必要です。

S.A.L.T.(寄港地の食文化をテーマにした企画)のある船では、料理教室や、寄港地での食の体験も用意されています。

ドレスコード(2026年6月から変わった)

2026年6月1日以降の航海では、夜のドレスコードが「Elegant Casual」と「Formal Optional」の2つになりました。

  • 7日以下の航海:Formal Optional の夜はなし
  • 8〜14日:最大2回
  • 15日以上:2回以上
  • 屋内でもジャケットは任意。エクスペディション船は夜も Elegant Casual のみ

正装を楽しみたい人は Formal Optional の夜にドレスアップできますし、堅苦しい格好をしたくない人も困りません。

子ども向けの施設はない

シルバーシーには、キッズクラブなどの子ども向けの施設がありません。生後6か月未満は乗船できず、3歳未満の人数にも制限があるとされています(第三者の情報)。

休暇の時期の一部の航海では、子ども向けのプログラムがあるという情報もあります(第三者の情報)。家族で乗るなら、その便の扱いを予約の前に確かめてください。

向く人・向かない人

向く人

  • 南極やガラパゴスなどの探検航路と、地中海などの通常の航路の両方を検討している人
  • 数百人規模の船で、静かに過ごしたい人
  • お酒やチップを船の上でいちいち払いたくない人
  • 寄港地観光を多く入れたい人(All-Inclusive Plus を選ぶ前提で)

向かない人

  • 小さな子ども連れで、キッズクラブやプールの遊び場を期待する人
  • 大型船の派手なショーや、ウォータースライダーなどの施設を楽しみたい人
  • 行き先を自分のペースで深く回りたい人(出港時刻に縛られる点は、どの船会社でも同じ)
  • 最初の1回を、できるだけ費用を抑えて試したい人

ラグジュアリー船は、豪華さの順番で選ぶものではないと考えています。何にお金を払いたいかで、カジュアル船やプレミアム船のほうが合う人も普通にいます。船のタイプの違いは船の選び方の記事で整理しています。

日本語の情報と予約

日本語のサイトは販売代理店が運営

シルバーシーの公式サイト(silversea.com)には日本語版が見当たりません。日本の正規販売代理店が運営する日本語のサイトがあります。

日本語のスタッフは便による

船の上で日本語が通じるかは、船会社ではなく便によって違います。日本の販売会社がその便にスタッフを手配しているかどうかで決まることが多いです。

日本語のサポートが必要な人は、予約の前に、その便に日本語のスタッフが乗るかを確かめてください。

旅行会社を通す利点

運賃の種類が3つあり、寄港地観光のクレジットや Wi‑Fi の扱いも客室で変わります。条件が細かいぶん、日本語で確認できる窓口があると安心です。

筆者自身、別の船会社で、購入したパッケージが違う内容で登録されていたのを、旅行会社経由で直してもらったことがあります。詳しくは旅行会社を通す理由に書いています。

調べるときに迷いやすいところ

古い運賃の名前で書かれた情報

2025年9月10日までの予約は、それまでの運賃(Door-to-Door、Port-to-Port、Essential)のままです。ネットの記事やブログには、この古い名前で書かれたものがまだ多く残っています。

「航空券込み」「送迎込み」と書かれていたら、いつの情報かを確かめてください。いまの運賃は All-Inclusive Plus・All-Inclusive・Last-Minute の3つです。

探検船の情報とクラシック船の情報が混ざる

寄港地観光が込みかどうか、ドレスコード、航空券の扱いは、探検船とクラシック船で違います。口コミを読むときも、どちらの船の話かで内容が変わります。

探検航路の揺れと上陸

南極へ向かうドレーク海峡のように、揺れることが知られている海域もあります。船酔いの出方は、船の大きさ、客室の位置、天候で変わるので、断定はできません。

探検クルーズでは、天候や海の状態で上陸できない日もあります。船酔いの備えは船酔いの記事にまとめています。

予約までの順番

  1. 行き先と時期を決める地中海か、アジアか、南極か。行き先が決まると、クラシック船か探検船かも決まります。
  2. その時期に航路があるかを見る航路ごとにシーズンが違います。日本発着なら2027年春の便があります。
  3. 寄港地観光をどのくらい入れるか決める多く入れるなら All-Inclusive Plus、少ないなら All-Inclusive、と運賃の種類の選び方が変わります。
  4. 客室を選ぶPremium Wi‑Fi が必要か、どこで時間を過ごしたいかで決めます。
  5. 航空券と前泊を足して総額で比べる航空券は運賃に含まれません(探検船の一部を除く)。ほかの船会社とは、同じ航路・日数・客室でそろえて比べます。

ほかのラグジュアリー船と、含まれるものを並べて見たい方はラグジュアリークルーズ比較をご覧ください。総額の出し方は費用の記事で説明しています。

似ている船会社との違い

シルバーシーに近いのは、同じく全室スイートの船を運航するシーボーンとリージェントです。お酒とチップは3社とも運賃に含まれるので、違いは船の種類と寄港地観光に出ます。

似ているラグジュアリー船との違い
会社船寄港地観光
シルバーシー12隻・100〜728人。うち探検船4隻クラシック船は運賃の種類で変わる。探検船は込み
シーボーン5隻・264〜600人。うち探検船2隻外洋船は有料。探検船は込み(一部は有料)
リージェント6隻・490〜750人。探検船はない回数無制限で込み(一部は有料)
お酒とチップは3社とも運賃に含まれます。各社の公式サイトなどで2026年10月18日に確認。

シーボーンとの違い

2社とも、港を巡る船と探検船の両方を持っています。シルバーシーは12隻で定員100〜728人と幅があり、シーボーンは5隻です。

食事は、シーボーンが全レストランを追加料金なしにしているのに対し、シルバーシーには予約料がかかる店があります。航路と船の大きさの選択肢を広く見たいならシルバーシー、船の上の食事に追加料金をかけたくないならシーボーンから見てみてください。

リージェントとの違い

リージェントは、寄港地観光が回数無制限で運賃に含まれます(一部のツアーは追加料金)。シルバーシーのクラシック船では、運賃の種類によって寄港地観光が有料になります。

毎日のようにツアーに出るならリージェント、南極やガラパゴスなど探検の航路も選びたいならシルバーシーが候補になります。リージェントには探検船がありません。

まとめ

  • シルバーシーは、クラシック船8隻とエクスペディション船4隻の2系統
  • お酒・チップ・標準のWi‑Fiはどの運賃でも込み。一部のレストランと Premium Wi‑Fi は条件つき
  • 寄港地観光は、クラシック船では運賃の種類で変わる。探検船は込み
  • 航空券は2025年9月から標準の運賃に含まれない
  • 子ども向けの施設はない。日本語のスタッフは便による

シルバーシーは、クラシック船と探検船のどちらに乗るかで、航路も含まれるものも変わります。行き先を先に決め、寄港地観光をどのくらい入れるかで運賃の種類を選んでから、総額で比べてみてください。

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