人を募集する側になってはじめて分かったことがいくつもある。
- 初心者のやる気は、ベテランの経歴/実績の前では霞むこと。
- プロフィールや経歴はかなり細かくチェックしてしまうこと。
- メールでの文面と言葉づかいで人となりがが判断されてしまうこと。
- 同じ実績を持つふたりなら、返信が早いひとの方を採用したくなること。
- クライアントの立場は、圧倒的に強いのだということ。
仕事を持っている側と、仕事を得なければならない側では、圧倒的な距離があることを知った。
なぜ企業は正社員よりもパートや派遣を好むのかということを知った。自分がクライアントになって、雇用者という立場になって、はじめて見えてくるものがいくつもあった。
「いい人が見つからなければ他で探せばいい」
「1回任せてみて、良い仕事をしてくれなければ、他の人に任せればいい」
そんなことを普通に考えている自分に驚いた。
もちろん、外注さんとはいい関係を築きたいし、サイトを一緒に運営し育てていくパートナー的な関係になれば、それが一番幸せなことだと思うし、そういった状態を目指して外注さんには接しているつもりだ。
しかし、自分の中のファーストプライオリティーは「ビジネスを進めること」であり、「成果を出すこと」であり、「目標を達成すること」にある。そのためにもっとも優秀なひとを採用したいと思うのは、経営者としての本能だと思う。
これまで僕は「自分の仕事で、自分が飯を食う」ことだけを考えやってきた。
経営者は俺で、雇用者は俺で、従業員は俺で、雑用係が俺で。
そんな風に、ひとりオーケストラみたいな仕事を続けてきた。
それが昨日、
「自分は、自分のビジネスを持っている雇用者なのだ」
と自覚したことで、新しい世界が広がったような気がした。
どんどん人を雇っていいのだ、ひとに仕事を任せていいのだ、ひとに投資することで、これまで以上のスピードで仕事を拡大していいのだ、そんな許可を与えられた気がした。
とりとめもなく書いてきたけれど、今日からの僕の仕事は、これまでとは絶対に違ってくるということを書きたかった。ヴィエンチャンの喫茶店でこれに気が付くことができたことを、たぶんずっと忘れないと思う。