先日、北海道へ飛ぶ前、羽田空港にて”住み込みトラベラー”の大崎くんと話してきました。
大崎くんはいま21歳。日本中の旅館に住み込みで働きつつ転々としながら旅をしています。
半年くらい前に、はじめて会った時。彼は、一見して人見知りそうな線の細い、おとなしい子で、とても住み込み旅館を転々とする体育会系の男子には見えませんでした。(文化系の、”囲碁部”にいるような子です)
それが、見違えたようにたくましくなっていて、「男子三日会わざれば刮目して見よ」というのは、まさにこのことかと。
そのとき彼は、北海道のトマムの旅館で住み込みで働いていたのですが、その後、タイのチェンマイに飛びはじめての海外滞在を実現!
その日、羽田空港で再会したときは、大きなスーツケースをガラガラ引きながら「今日の夜のバスで箱根に向かうんです」と朗らかな顔で話していました。
こんなふうに住み込みで働いていると「彼には何かやりたいことがある」と思われるかもしれません。
しかし、彼にはそうしたやりたいものはまだありません。色んな場所に住み込んで働き旅をするような生活をまだまだ続ける予定です。
「まだ何も見つかってないんですよね。WEBで稼ぐ方法もありますけど、それが本当に、自分のやりたいことなのか、わからない。ふつうに企業で働くのは自分には向いていないとはわかってるんですが、そのあとでどの方向に進んだらいいかはまだ見えていないんです」
だから、住み込みで働き続けるのだと。
僕は、やりたいことが特にないことは、ある意味では大きな”強み”だと思っています。なぜなら、変なこだわりがなければどんな生き方でも試せますし、どんな場所にも自由に行けるからです。
まだ何も見えないと話す彼が働きながら旅をして何を見つけるか、どんな方向に向かうのか、今からとても楽しみです。