10年程前、ラオスのヴィエンチャンとルアンパバーンで暮らしていたのですが、一番に驚いたことは、現地で出会うラオス人の誰も彼もが、タイ語を話す「バイリンガル」だったことです。
理由を尋ねると「テレビをみて覚えた」とみんなが言う。
「ラオスには面白いテレビが何もないんだよ。国営放送しかないし。アニメにしろ、バラエティにしろ、面白いテレビ番組はタイ語しかないんだ」
「特にアニメの力は大きいよね。ドラえもんにしろ、ポケモンにしろ、ラオス語ではやってないから。小さい頃からタイ語のアニメみて育ってるから、それで覚えるんだよ」
この事実は、「言葉を覚えるためには沢山勉強をしなければならない」と思い込んでいた僕にとって衝撃的でした。
幼少期からテレビを見続けた、という環境の力によって、これだけのんびり暮らしている(そういう国民性の)ラオス人たちがバイリンガルになっている。将来的に子どもが生まれて実践する機会ができたらぜひ試してみたいと思ったのでした。
ラオス式英会話を6年間続けてみた
ということで、娘が生まれてからの6年ちょっと。
この「ラオス式英会話」なる、僕が勝手に名付けた学習法を続けてきたのでした。
つまり、ラオス人がタイ語を覚えるのと同じ要領で、
・日常的に英語のテレビをみせる
・日常的に英語の音を聴かせる
という環境をつくる。これだけ。
ディズニーも、アニメも、Netflixも、全て英語。興味をもちそうな作品をひたすらに英語でみせることに。一時期(2歳頃)、英語はいやだから日本語でみたいと言われる時期がありましたが、うちのテレビは日本語みれないからと伝え、そのまま見せ続けていたら次第に何も言わなくなりました。
1日2〜6時間は映像 or 音声をかけ流し
途中から遺伝的に近視の傾向が出たので動画視聴は一旦ストップ。映像を覚えているだろう作品(主にPeppa Pig)をひたすらにかけ流すことをしています。
日によって差はありますが、幼稚園に入る前は1日5-6時間くらい、幼稚園に入って習い事が増えた今も、1日2-3時間くらいはかけ流しをしています。たぶん、ラオス人がタイ語に触れる時間くらいは、英語に触れていると思う。
ちなみに、僕が出会ったラオス人たちは、「タイ語は話せるけれど、タイ語は書けないし読めない」という人がほとんどでした。たしかに、テレビで言葉を覚えているのであれば、読み書きはできるようにはならないのでしょう。
ということで、娘には途中で英語スクールに入ってもらい、読み書きはそこで覚えてもらうことにしました。うちは、夫婦揃って英語がそこまでできないので(簡単な会話はできても、発音が悪いので、英語で絵本を読んだりできない)、このあたりは外注しています。
ラオス式英会話でバイリンガルになれるのか
娘がバイリンガルになっているか、はわかりませんが、ラオス式英会話を6年続けた結果、英語には全く抵抗がなくなりましたし、Netflixも英語でみるのがデフォルトだったり、先日は英検5級も受かっていました。
こういうものはすぐには結果が出ないものではありますが、言葉はできて困るものでもないですし、続けていきたいと思っています。
追伸1:
娘と同じ時間、僕も英語に触れているわけではありますが、娘のように喋ったりは未だにできません。子どもと大人だと、成長が全然違う。。。
ただ、1日数時間のかけ流しを6年続けているからか、英語の映画や作品は、字幕がなくても聴いて理解ができるようになりました。そのうち、喋れるようになるのかなあ。ラオス式は大人にも通用するのか、これからも実践していきます。
追伸2:
英語のかけ流しをするなら「Peppa Pig」がおすすめ。Youtubeでほぼ全作品がアップされてますし、24時間毎日ライブ配信をしていたり、多言語展開(23言語)もしているので、かけ流しに最高です。フランス語、ドイツ語、アラビア語、ギリシャ語等々、Peppa Pigだけでいけます。
Peppa Pig:https://www.youtube.com/@PeppaPigOfficial
うちは英語のPeppa Pigは暗唱できるくらいみたので、今は映像を覚えている作品のフランス語版を、少しずつみせるようにしています。「ラオス式フランス語」で3ヵ国語はできるようになるのか、やっていきたいと思います。