先日、ヨーロッパから帰国して僕が最初に会ったのは、大学時代の友人のNでした。
Nは大学時代、何度も飲み交わした僕が胸を張って「友人」と呼べる数少ない仲間です。人を安心させる雰囲気があり、人の話を聞き出す才能があり、人とのコミュニケーションという分野で何かを「持っている」人間です。
彼と最後に会ったのは、僕がうつになって、自殺未遂をするその前日のことでした。親身に相談に乗ってくれたのに裏切るような結果になってしまいそれ以来、まったく連絡が取れないでいたのですが、どこかで僕の活動を耳に挟んでくれたようで彼の方からメッセージをくれたのです。
「助けてくれ」
そんな、悲痛な声で。
4年ぶりに再会を果たした友人の今
僕はうつ病になってからそれまで付き合ってきた友達と連絡を断ってしまっています。
こんなかっこ悪い自分ではみんなに合わせる顔がない。そんなふうに劣等感を感じて毎日を過ごしていました。
僕がPC一台で生計を立てる力をつけて出国を果たしてからは、ようやく自信を取り戻してFacebookを通じて、昔の友達ともう一度繋がることができるようになったのですがそれでも、誰かと会うことはできませんでした。
どんな顔をして会えばいいのかわからなかったからです。それでも、彼はこうして僕を頼ってきてくれた。
そして、うつ病から4年半が経ってようやく彼と再会することができました。
言葉にならない想いをかみしめながら彼の話を聞くと彼もまた、追い詰められて心が折れてしまったひとりでした。本業としてやっていたコーチングはうまく集客ができずに生計が立たなかったこと。生活費を稼ぐために派遣の仕事を続けていたこと。7年間従事していた社会活動に限界を感じてしまったこと。
つい先日、とうとう心が潰れて、鞄ひとつで夜行バスに乗って福岡から逃げてきたこと。今は都内の三畳一間のゲストハウスに住み着いていること。貯金がもう、底をつきかけていること。心は折れて、疲れ果ててもそれでもなんとか、自分の夢に向けて再起したいこと。。。
そんなことを絞りだすように訥々と語ってくれました。
ゼロから理想のライフスタイルを叶えるための道筋
僕は彼の境遇やその言葉に涙を流さずにはいられませんでした。
彼の苦しみが、数年前、鬱病のとき、そしてあいりん地区にいたときに迫ってきた感情と重なったからです。
だから僕は、彼の話を聞き、
・どうすれば今の状況から理想のライフスタイルを叶えることができるか
・理想を叶えるためにどんな道筋で動いていけばいいのか
ということについて、話をしました。
彼がやりたいことはコーチング。
人の心の内側へ入り込んでその人の可能性を引き出したり方向性を整えたりする仕事です。その、コーチングという分野でどうすれば他人と差別化ができて自分の理念を伝えることができるのか。ひとつひとつの道筋を一緒に考えていきました。
自分というものをコンテンツと考えそこに共感して、集まってくれるような自分メディアを作ること。アフィリエイトをするのではなく、アフィリエイトのスキームを応用して「自分」というコンテンツを紹介すること。自分から営業をするのではなく自分の活動に共感してくれるひとが自然と声をかけてくれるような仕組みを作ること。一般の人には馴染みのうすい「コーチング」という言葉を使うことなく活動を理解してもらうような言葉を使うこと。人と会うことでしか収益があがらないコーチングという仕事の収入を安定化させるための次のフェーズについて。
そして、彼だけにしかないオリジナルの肩書きの提案。
「僕であれば、こう動く」
ということを、素直に伝えました。
本当にやりたいことだからこそ、エネルギーがふきだしてくる
彼に会ってから3週間が過ぎました。
今彼は、ものすごい勢いで自分のメディア構築を進めています。3週間のうちに書き溜めた記事は100記事。今ではある程度の外枠が固まり、メールマガジンの整備や、プロフィール設定Facebookのブランディングなど自分が本当にやりたい仕事で生計を立てるための基板をどんどん作っています。
僕が数ヶ月くらいかかるかなと思っていた段階を、この数週間で一気にすっ飛ばしてきました。
彼には、この仕事をする他、これで成果を出す他に道がありません。でもその道は、彼が本当に心からやりたいと思う道だからこそこの作業量と執筆量をこなしまだまだ先へ進んでいくエネルギーが永久機関のようにふきだしてくるのだと思います。
彼が、理想のライフスタイルを手に入れ思い描く仕事で自由をつかむことができるかどうか本当に楽しみです。