66日目:富山市内へ

12/15(水)
ガソリン(1290)、書籍(3670)、朝飯(220)、マック(200)、万葉歴史館(210)=5590

富山県では本日初雪を観測したらしい。自分の走る場所では、雪よりも大部分が霙であった。一瞬、2時過ぎ、大陽がのぞき、雲間からはコバルトの空色がのぞいて、ただそれだけで救われる心持ちがした。

万葉歴史館に立ち寄る。

「万葉集」のい代表的歌人であり編者とされる大友家持は、今から約1260年前、越中国守として高岡の地に5年間在任した。万葉集収載歌約4500首のうち、家持によって越中で詠まれた歌は220首になる。これらの歌は”越中万葉”として親しまれている。

パソコンはおろか、本でさえ氷のように冷たく、骨に響いて痛い。

一昨日から、樹木ガイドブックを3度ほど眺め読みをする。杏の実は”おひめさま”と称するにふさわしくかわいらしい。エゴノキは”エゴ”の名がつきながらあのように白く美しい花が咲くのは軌跡と思う。ザクロの実は悪魔の化身のようで、ちいさな子どもなど、その亀裂が大口あけて食べられてしまいそうな恐ろしさ。クチナシの実の慎ましさを見習ってもらいたい。

ナツツバキは乙女の下着姿のような純白のやわらかさと儚さがある。ツツジがアンテナを伸ばしているのは宇宙と交信しているのだろう。桜はみな”バラ科”とされていたが、これは本当なのか。植物の名付けにおける”犬”の扱いに同情する。

桜、に至までには、植物界被子植物門双子葉植物網バラ亜目バラ目バラ科サクラ科サクラ亜科サクラ属サクラ亜属、とこれほど細かく分類されなければサクラに到着できないのだ。

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