65日目:白川郷と職務質問

12/14(火)
ガソリン(1400)、温泉(400)、和田屋(300)、和紙の里(300)=2400

世界遺産に登録されている白川郷の合掌造り集落は、登録されていることを忘れるほどこじんまりとして、つつましく、生活感に溢れている。

飛騨地方の白川郷と五箇山にある合掌造りの集落は、1995年にユネスコの世界遺産に登録される。

合掌造りは、江戸時代からはじめられた養蚕のため、屋根裏に棚を設置したのが始まりと言われている。豪雪による雪下ろしの作業軽減と屋根裏の床面積拡大のため、急な角度を持っている特徴的な茅葺き屋根となっている。この地域を治めていた加賀藩では、五箇山の絹を重要な資金源としていたほか、蚕の糞を利用して煙硝の製造を行っていた。
また合掌造りの屋根はどの家屋も東西を剥いている。kぽれは屋根にまんべんなく日が当たるようにするため、集落の南北に細長い谷があり、南北それぞれの方向から強い風が吹くので、風を受ける面積を少なくするためと言われている。
合掌造りを守る地域住民の連帯形式の「結」により、補修や茅葺の葺き替えが30、40年に一度行われている。この地域は、有数の豪雪地帯であることによって周囲との道路整備が遅れたため、奇跡的に合掌造りの住宅構造が残ったが、過疎化や住民の高齢化により、結の活動による、合掌造りの維持活動こも限界となっている。

「五箇山は民話の宝庫」と言われ、発祥や伝播の経緯が定かでないものが数多く存在する。

・途中立ち寄った「道の駅たいら」で出逢った五箇山和紙に衝撃を受ける。

和紙のなかを金魚が泳いだり、桜が咲いていたりしたが、プリントとは違って、花は本物をつかう場合もあるし、インクの金魚は本当に泳いでいるようだった。紙一枚の厚みに、奥行きと世界観を感じた。

・八幡神は清和源氏をはじめ全国の武士から武運の神「弓矢八幡」として崇敬を集める。ホンダワケノミコトとも呼ばれ、応神天皇と同一される。幡=旗(軍旗)。もともとは大分県宇佐の豪族、宇佐市の氏神と考えられるが、大和朝廷が中央集権を進める際、応神天皇との結びつきを強調した説も。総本社は大分県宇佐市の宇佐神社(宇佐八幡宮)

・秋葉神社は火防、火伏せの神として信仰された秋葉大権現を祀る。小さな祠であることが多く、ひとつの町内に何カ所も設置されている場合もある。――飛騨高山市内の古い街並に多くあった。

・20時半、警察に職務質問をされる。窓ガラスを3回強く叩かれて、そのとき熟睡していた自分は恐怖に震える。警官は3人組で、運転席からトランクまで隈無く調査していく。まだ寝ぼけている柔らかいもののなかに土足で踏み荒らされ汚されていく、抵抗するより早く終わってほしい気持ちでいっぱいであった。身体の震えが止まらなかった。これが警官でなく、他のものであったらどうしたろう。車の保険証を確認し、免許証を照会し、笑顔を見せながらも警戒は決して崩さない、本質的に相手を疑ってかかる仕事の姿勢に恐怖した。彼らが行ってしまったあとも、しばらく自分は身動きが取れなかった。

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