走行距離:166キロ
支出:毎日新聞(100)、野菜ジュース(105)、岩手県立美術館(800)、イカ焼き(200)、ガソリン(4123)、駐車場(300)、夜食(300)、矢巾温泉(500)
旅のルールを決める
ルールを決めよう。
①日曜日の夜は演奏しない。演奏しても仕方がない。キリストの教えに従い休息日とする。
②県庁所在地に拘らずに演奏する。JRかつ複数路線が跨がる駅であれば、成田くらいの人はいるだろう。それで誰も人がいなかったら、その時考えればいい。
③1週間のうち2、3日は演奏する。演奏することを前提に旅を組み立てる。
この2週間を過ぎて、演奏日における心構えが変わってきた。
「どうにもならねえ」と絶望する気持ちから、「どうにかなるさ』と楽観できるようになり、演奏が楽しみになった。
もうしばらくすれば「どうにかするさ」と、頼りがいがある心構えになるはずだ。
結局岩手では弾いていないことになる。まあいい。後に、北海道を回る時、途中で寄ればいい。
覚えた曲
「Mercy,MercyMercy」「Billie’s Bounce」を覚える。これまですっかり忘れていたが、「Stand By Me」を弾く。
「主よ人の望みの喜びよ~ノルウェイの森」は、成田で練習することにする。それでも、以前に比べれば格段に上手くなったのだ。新しい奏法を覚えることよりも、理論を覚え、ソロに応用することが先だ。そうすると、ジャズが色々弾けるようになる。
千葉に戻ったら、木の板と鈴を買うことにする。ベースのアクティブスウィッチを直す。体重を60キロに戻す。明日はエネループを探す。
今日はガス管を忘れてしまった。おかげで、夜がひもじかった。明日から、不安である。道の駅に置いてきたのだろう。本当に申し訳ないことをした。職員は処理に困ったことだろう。
宮古街道を走らせ、盛岡へ
宮古街道(国道106号線)を80キロ走らせて、盛岡へ。
途中の道の駅でお祭りがやっており、煮付けやキムチ饅を無料でいただくことができた。
イカを食ったが、出費一覧を見ると、こういった買い食いはできるだけ慎まなくてはならぬと反省。
盛岡の南に10キロ、矢巾温泉(500)に入る。隣でゲートボールの大会をやっており、町民全員が参加しているのではと疑う程の人口密度。
岩手県立美術館へ行く。百瀬寿の作品は良かった。グラデーションは、人間の感情図のようであった。
画家がデッサンをするように、小説家も言葉のデッサンの修練を積まなくてはならない。片岡義男の掌編のように。
また、画家が自画像を描く意味がようやくわかった。これまで何故自分なぞ好きで描くのかと思っていたが、その問いかけは、なぜ自分のことを文字に起こすのか、という問いかけと同じで、自分の最もたよりとする表現手段に寄ってその時の自分の状況や心境を明らかにしたいという、当然の欲求である。
絵画の捉え方が根本的に間違っていたことに気がつく。絵画とは、対象を表現すること以上に、作家の精神を表現するものだ。
対象を通じて、作家は己自身をキャンパスの中に叩き付けているのだ。こんな当たり前のことに、どうして気がつかなかったのだろう。
バンパーの左下を路肩に擦りつける。事故を起こさないだけでも幸運だったと思わなくてはならない。明日は平泉を通って宮城へ。宮城では、岩手の分も演奏しなくては。演奏したい。千葉の一時帰郷まで残り1週間。