RPGツクール(RPG Maker)とは?できること・価格・初心者向けの使い方
「プログラミングを知らなくても、RPGって作れるの?」
「RPG MakerとRPGツクールは、別のソフト?」
RPGツクール(英語名はRPG Maker)は、マップや会話、戦闘をメニューから選んで組み立てて、2DのRPGを作るパソコン用のソフトです。
✅️ コードを書かずに、自分のRPGを1本完成させたい
✅️ 絵や曲は用意できないので、付属の素材で形にしたい
✅️ 完成したら、公開や販売もしてみたい
こうした希望があるなら、RPGツクールは最初に検討したいソフトです。最新版のMZは8,778円の買い切りで、WindowsとMacの両方で作れます。戦闘の計算も、データベースに数字を入れるだけで組めます。
一方で、見下ろし型の2DのRPGが中心で、アクションや3Dのゲームには向きません。お金をかけずに続けたい人は、無料のウディタで足りることもあります。
買う前に、全機能を30日間使える体験版で合うかを確かめるのが損のない順番です。公式サイト(英語)では、MZの機能・動作環境と、体験版のダウンロードの案内を確認できます。
👉️ RPGツクールMZの機能と体験版を公式サイトで確認する
RPGツクールMZと主なゲーム制作ソフトの比較▼
| 項目 | RPGツクールMZ | WOLF RPGエディター | Unity |
|---|---|---|---|
| 価格 | 8,778円(買い切り) | 無料(プロ版 5,000円) | Personal は無料(Pro は有料。月払い・年払い) |
| 無料で使える範囲 | 30日間の体験版(全機能) | 本体はずっと無料(作品の配布・販売も可) | Personal(直近12か月の収益・資金が一定額未満の個人・小規模チーム) |
| 制作に使えるパソコン | Windows・Mac | Windows | Windows・Mac・Linux |
| プログラミング | 不要(イベントで作る。プラグインで拡張も可) | 不要(日本語のコマンドで作る) | 必要(C#) |
| 公式サイト | 公式サイト |
RPGツクール(RPG Maker)とはどんなソフトか
RPGツクール(ツクールRPGと語順を逆にして検索されることもあります)は、ドラゴンクエストのような見下ろし型の2DのRPGを作るためのソフトです。
「ツクール」は「作る」から来た名前で、ゲームの仕組みをプログラムで書く代わりに、画面のメニューを選んでゲームを組み立てます。

RPG MakerとRPGツクールの関係(運営会社と名前)
RPG MakerはRPGツクールの英語名で、同じシリーズです。たとえばSteamの「RPG Maker MZ」は、日本語で使えるRPGツクールMZそのものです。
今は、KADOKAWAの子会社のGotcha Gotcha Games(GGG)が開発・販売しています。公式の利用規約には「RPG MAKERは、株式会社Gotcha Gotcha Gamesの登録商標又は商標」と書かれています。
公式サイトも日本語版(rpgmakerofficial.com)と英語版(rpgmakerweb.com)に分かれていますが、売っているソフトは同じです。
今買える主なシリーズ(MZ・MV・VX Ace・Unite)
PC版のRPGツクールは、2000→XP→VX→VX Ace→MV→MZと続いてきました。今買える主な版は次のとおりです▼
| シリーズ | 発売年 | 通常価格 | 制作に使えるOS |
|---|---|---|---|
| MZ(最新版) | 2020年 | 8,778円 | Windows・Mac |
| MV | 2015年 | 8,700円 | Windows・Mac(macOS 11以降は非対応) |
| VX Ace | 2011年 | 7,600円 | Windows |
| Unite | 2023年 | 10,300円 | Windows・Mac |
(MZ・MV・VX AceはSteamの通常価格、UniteはSteamで売られていないため公式のプレスリリースの通常価格。出典:Steamの各ストアページ、PR TIMES)
Uniteは、ゲームエンジンのUnityの中で動く別の系統です。Unityを入れて使う前提なので、初めての人が最初に選ぶ版ではないと思います。
これから1本目を買うなら、最新のMZを選べば十分です。MVとの価格差は78円しかなく、マップや戦闘の機能はMZの方が新しくなっています。
パソコン(Windows・Mac)で使えるか
RPGツクールは基本的にPC(パソコン)用のソフトです。MZの公式の動作環境は、次のとおりです▼
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| OS | Windows 8.1/10(64bit。Steamは11も記載)、macOS 10.13以降 |
| CPU | Intel Core i3-4340相当以上 |
| メモリ | 8GB以上 |
| ストレージの空き | 8GB以上(Steamの表記は4GB) |
| 画面の解像度 | 1280×768以上 |
(出典:RPGツクールMZ公式サイトの製品情報、Steamのストアページ)
WindowsとMacの両方で作れますが、Macの動作環境はIntel CPUの表記で、Appleシリコン(M1以降)のMacについての記載は見当たりませんでした。
また、日本の公式サイトで配布されている体験版はWindows用だけです。Macの人は、買う前の確かめ方に注意が必要です(下のよくある質問で触れます)。
RPGツクールでできること
公式サイトの機能紹介を見ると、RPGツクールMZでRPGを作る仕組みは、大きく次の5つに分かれます▼
| 機能 | 何を作るか |
|---|---|
| マップエディター | 町・ダンジョン・フィールドの地図 |
| キャラクター生成 | 主人公や仲間の見た目 |
| データベース | 仲間・敵・スキル・装備などの数値 |
| イベント | 会話・宝箱・仕掛け・ストーリーの分岐 |
| プラグイン | 標準にない機能の追加 |
(出典:RPG Maker公式サイトのMZの製品ページ、RPGツクールMZ公式サイトの新機能紹介)
マップエディター
マップチップ(地図の部品)を、絵を描くように並べて地図を作る機能です。
英語の公式サイトでは「絵を描くより簡単にマップを作れる」と紹介されています。草原・建物・木などの部品を選んで、マス目の上に置いていきます。
MZでは、部品を重ねる層(レイヤー1〜4)を選んで描けるようになりました。木の下に花を置くような描き方が、前の版より楽になっています。
キャラクター生成
髪・目・服・アクセサリーなどのパーツを組み合わせて、キャラクターの見た目を作る機能です。
絵が描けなくても、主人公や仲間の顔とマップ上の歩く姿を作れます。MZではパーツの位置を調整でき、色も追加できます。
データベースと戦闘
データベースは、仲間・職業・スキル・装備・敵・状態異常などの数値を、表に入力して決める機能です。
たとえば「この敵はHP100で、炎の魔法に弱い」といった設定を、入力欄に数字を入れて作ります。計算の仕組みを自分でプログラムする必要はありません。
戦闘は、敵を正面から見るフロントビューと、横から見るサイドビューを選べます。MZではターン制に加えて、素早さで行動の順番が決まるタイムプログレス戦闘も選べます。
イベント(会話・分岐)
人物の会話・宝箱・扉・ストーリーの進み方など、プレイヤーが触れるものすべてを作る機能です。
「話しかけたらこのセリフを出す」「この選択肢を選んだらこの場所へ移動する」といった処理を、一覧から選んで並べます。
英語の公式サイトでも、メニューを選ぶだけで複雑なイベントを組めて、プログラミングの知識はいらないと説明されています。ゲームの物語は、ほぼこのイベントで作ることになります。
プラグインで機能を足す
プラグインは、JavaScriptで書かれた追加の部品を入れて、標準にない機能を足す仕組みです。
メニュー画面の見た目を変える、戦闘の仕組みを変える、といったことは、プラグインを入れて実現します。公式やほかの作者が配っているプラグインを入れるだけなら、自分でコードを書く必要はありません。
一方で、自分だけの仕組みを一から作りたくなったら、JavaScriptの知識が必要になります。
RPGツクールの使い方|初心者でも作れる?作る流れ
結論から言うと、初心者でも1本作れるように作られたソフトです。付属素材だけで、絵や音楽を用意しなくてもゲームの形にできます。
MZに付属している主な素材は次のとおりです▼
- 敵キャラクター105点(サイドビュー用も105点)
- タイルセット(マップの部品)31点
- BGM48曲、効果音345種
(出典:RPGツクールMZ公式サイトの新機能紹介)
ただ、操作を覚えるまでの最初の数時間は、どのソフトでも迷うものです。初めて作る人の流れは、次の4ステップです▼

ステップ1:体験版を入れる
日本の公式サイトのMZのページから、30日間の体験版(Windows用)をダウンロードします。機能の制限はなく、製品版と同じことができます。
30日は初回起動の日から数えられるので、作る時間が取れる時期に起動するのがおすすめです。
ステップ2:サンプルを動かす
最初は、付属のサンプルゲームを遊んでみるのが近道です。作れるゲームの見た目と、イベントがどう組まれているかを、中身を開いて確かめられます。
ステップ3:マップとイベントを作る
次に、町のマップを1枚描き、町の人に話しかけたら会話が出るイベントを1つ作ります。続けて、敵との戦闘を1回作れれば、RPGの基本の形はそろいます。
ステップ4:テストプレイと公開
作ったものは、編集画面から「テストプレイ」で、すぐにゲームとして動かして確かめられます。完成したら、ゲームのファイルとして書き出して公開します。
MZで作ったゲームは、Windows・Macのほか、Chrome・Safari・Firefoxなどのブラウザ(iOSのSafari・AndroidのChromeを含む)で遊べると公式の製品情報に書かれています。
作ったゲームの公開・販売(商用利用)のルール
「rpgツクール 商用利用」と調べる人が知りたいのは、作ったゲームを売ってよいのか、という点だと思います。公式の利用規約では、正規に製品を買ったユーザーが作ったゲームは、有償・無償を問わず販売・配布できます。
ただし、規約の附則には守る条件があります。主なものは次のとおりです▼
| 条件 | 内容 |
|---|---|
| ロゴの表示 | オープニングなどに、指定のロゴと表記を「可能な限り」表示する |
| 制作ツールの明記 | 添付の説明書などに、GGG製品で作ったことを書く |
| 著作権の表記 | 製品別の著作権表記(MZの例:©2020 Gotcha Gotcha Games Inc./YOJI OJIMA)を書く |
| 素材の取り出し | 付属素材を取り出して配ること・改変して配ることは禁止(説明書にも禁止と書く) |
(出典:RPG Maker Official 利用規約の附則「ソフトウェア等頒布条件」)
販売のたびに公式へ報告することは、規約には書かれていませんでした。
付属素材だけを取り出して配る・売ることは、有償・無償を問わず禁止です。作品の一部として使う分には問題ありません。
付属素材を、ほかのゲーム制作ソフトや自作のプログラムで作った作品に使うこともできます。ただし、これも正規に製品を買ったユーザーに限られます(2026年6月22日改定の利用規約の附則「素材利用条件」より)。
規約は改定されることがあるので、販売する前には公式サイトの利用規約を一度読んでおくと安心です。Steamなどの販売サイト側のルールは、それぞれのサイトで確かめてください。
RPGツクールの価格と買える場所(シリーズの違い)
「rpgツクール 違い」で調べる人の多くは、どの版を買うかで迷っていると思います。値段で見ると、MZとMVの差は78円で、どちらも買い切りです(それぞれの価格は上の一覧表)。
価格以外の主な違いは、MVは今のMac(macOS 11以降)では動かないこと、VX AceはWindows専用であること、MZにはマップのレイヤーやタイムプログレス戦闘が加わったことです。
MZは、次の2か所で買えます▼
- RPGツクール公式ストア(本体と素材のDLCをまとめたバンドル版もある)
- Steam(買ってすぐライブラリに入る)
公式ストアで買った場合もSteam用のキーが届き、Steamで有効化して使います。つまり、どちらで買ってもSteamのアカウントが必要です。
英語版の公式サイトでも、MZの機能・動作環境と、30日体験版(英語版・Windows用)のダウンロードの案内を見られます。
👉️ RPGツクールMZの価格と体験版を公式サイトで確認する
RPGツクールの良い点と気になる点
良い点
- プログラミングなしで、メニューを選んでRPGを組み立てられる
- 付属素材が多く、絵や音楽を用意しなくても1本作れる
- MZは買い切り(8,778円)で、月額の費用がかからない
- 全機能を30日間使える体験版がある
- 作ったゲームを、条件を守れば販売できる
生成AI業界に長くいる立場から見ても、制作ツールが買い切りで売られ続けているのは今では珍しくなりました。長く趣味で続けるなら大きな利点だと思います。
気になる点
- 見下ろし型の2DのRPGが中心で、アクションや3Dのゲームには向かない
- 凝った仕組みを一から作るには、プラグインやJavaScriptの知識が必要
- 販売するときはロゴや著作権の表記など、規約の条件を守る必要がある
- 公式ストアで買ってもSteamのアカウントが必要
- 日本の公式サイトの体験版はWindows用だけで、MacのAppleシリコンの動作は公式に書かれていない
RPGツクールが向いている人・向いていない人

向いている人
- プログラミングを覚えずに、まず1本RPGを完成させたい人
- 絵や音楽を用意できなくても、付属素材でゲームの形にしたい人
- 作ったゲームをブラウザで遊べる形で公開したり、販売したりしたい人
- 月額ではなく、買い切りで長く使いたい人
向いていない人
- お金をかけずに作り続けたい人。Windowsなら無料のWOLF RPGエディター(ウディタ)でも、2DのRPGは十分に作れます
- アクションや3Dのゲームを作りたい人。UnityなどのC#で作るゲームエンジンの方が合います
- Steamのアカウントを作りたくない人
正直に言うと、無料のソフトで足りる人がRPGツクールを買う必要はありません。Macでも作りたい、付属素材の多さで早く形にしたい、という人に選ぶ理由があるソフトだと思います。
👉️ RPGツクールMZの体験版と製品版を公式サイトで確認する
RPGツクールのよくある質問
Q. 無料で使える?
ずっと無料で使えるRPGツクールはありません。MZには、全機能を初回起動から30日間使える体験版があります(Windows用)。
使用許諾契約書では、体験版で作ったゲームも有償・無償で配布できるとされています。ただし30日を過ぎるとエディターが起動できず、作品の修正もできなくなります。
Q. スマホで作れる?
RPGツクールMZは、ゲームを作る側はパソコン専用です。作ったゲームを、スマホのブラウザで遊んでもらうことはできます。
家庭用ゲーム機で作りたい人向けには、Nintendo Switch・PS5・PS4のRPG MAKER WITHがあります。日本の公式サイトの製品一覧には、スマホで作るための製品は見当たりませんでした。
Q. 日本語で使える?
使えます。MZは日本のメーカーのソフトで、Steamのページでも日本語に対応しています。英語名のRPG Maker MZとして売られているものも、同じソフトです。
なお、古いXPと2000のSteam版は英語だけです。日本語で作りたいなら、MZ・MV・VX Aceから選んでください。
Q. Macで体験版を試せる?
日本の公式サイトの体験版は、Windows用のインストーラーだけでした。Macの人は、Steamで買って返金の条件(購入から14日以内・使用2時間未満)の中で動作を確かめる方法があります。
まとめ|まずは30日体験版で合うか確かめる
RPGツクール(RPG Maker)の要点は、次のとおりです▼
- RPG MakerはRPGツクールの英語名で、売っているソフトは同じ
- マップ・キャラクター・データベース・イベントを、プログラミングなしで組み立ててRPGを作る
- 最新版のMZは8,778円の買い切りで、WindowsとMacで作れる
- 正規に買えば、作ったゲームを販売できる。ロゴや著作権の表記、素材を取り出して配らないことが条件
- お金をかけたくない人は、無料のウディタでも十分
迷ったら、まずMZの30日体験版で町を1つと会話を1つ作ってみて、続けたいと思えたら製品版を買えば十分です。
RPGツクールMZと主なゲーム制作ソフトの比較▼
| 項目 | RPGツクールMZ | WOLF RPGエディター | Unity |
|---|---|---|---|
| 価格 | 8,778円(買い切り) | 無料(プロ版 5,000円) | Personal は無料(Pro は有料。月払い・年払い) |
| 無料で使える範囲 | 30日間の体験版(全機能) | 本体はずっと無料(作品の配布・販売も可) | Personal(直近12か月の収益・資金が一定額未満の個人・小規模チーム) |
| 制作に使えるパソコン | Windows・Mac | Windows | Windows・Mac・Linux |
| プログラミング | 不要(イベントで作る。プラグインで拡張も可) | 不要(日本語のコマンドで作る) | 必要(C#) |
| 公式サイト | 公式サイト |