出かけていく旅はツマラナイ。本当の冒険はいつも「自分の内側」にある。

これまでひとり旅でたくさんの場所に行ってきましたが、その全てが楽しかったかというと、決してそうではありませんでした。

つまらなく、味気ないことも多くありましたし、特に、大学生の時にバックパッカーをやっていたときは、その虚しさにへたれこんでしまうような気持ちすらしました。

日本での日常が毎日刺激的ではないのと同じように、旅の日常もまた刺激的なことばかりではありません。むしろ、期待値が大きいだけに、旅の日常がつまらなく感じてしまうのです。

宿を探す。屋台でご飯を食べる。異国の街を歩く。喫茶店で珈琲を飲む。夜行バスで新しい土地に移動する。言葉の通じない人と出会いコミュニケーションを取る。それはそれで刺激的ですが、どこか物足りなさを感じていました。

面白いもの、刺激的なものはすべて自分の外側にあって、自分はそこに参加することしかできない疎外感。外側からの刺激ではなく、何か内側から沸き上がってくるものが欲しいような感じ。

むしろ刺激が多いからこそ、「じゃあ一体、お前はどうやって生きるの?」と常に問いかけられているような感じがして、ただ漂流するように旅をしている自分に、虚しさを感じることが多かったのです。

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今、僕は旅をしながら仕事をしています。旅をしながら仕事をすること、仕事をしながら旅をすること、それが日常になっています。しかし、昔感じていたような虚しさを感じることは少なくなりました。

なぜかというと、今の僕は「ライフワーク」を持っているからです。

ライフワークとは、生涯を通じてやりたい仕事、お金を払ってでもやりたい仕事と僕は定義しています。企業や組織に属さなくても、個人でも自由に生きる働き方があるのだということ、その風景をいろんな異国の街で伝えること。それが僕のライフワークです。

そして、そのライフワークを生きているからこそ、充実した毎日を過ごすことができているのだと思います。

日本にいても、海外にいても、本質的にはなにも変わりません。どこにいっても自分からは逃げられませんし、「自分は一体、何をやりたいの?」「何をして生きるの?」という問いかけは止まることはありません。旅をして刺激を受けたとしても、その根本の部分がふわふわしたままでは、やはりどこかで虚しさを感じてしてしまうのです。

旅をしたい、旅をしながら仕事をしたいという方が、僕の周りにはたくさんいます。

けれど僕が思うのは、旅というものはあくまでも「旅」でしかなく、本当の意味で人生を賭けた冒険というものは、「自分の人生を生きること」の中にしかないということです。日本にいても、海外にいても、今その場所にいても、「自分の人生を生きること」はどこだってできます。そしてそれを体現した働き方が「ライフワーク」と呼ばれるのだと思います。

旅をしなければ気が付かないことももちろんあります。ですが、自分の人生を生きるのに、旅は必要不可欠なものではありません。

大切なものはすべて自分の中にあります。あなたはどんなライフワークを生きますか?

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